【第1戦】

2012年4月 1日

ELMS Rd.01 ル・カステレ6時間

新生ELMS開幕戦はオレカ03・日産が1−2フィニッシュ


2012年ELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)開幕戦ル・カステレ6時間
■2012年3月31日~4月1日
■ポールリカールHTTTサーキット(フランス):全長5.861km


 昨年までの「ル・マン・シリーズ」から名称とクラス編成がそれぞれ部分的に変更された新生「ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ」がスタート。南フランスのマルセイユ市の北東40kmに位置するポールリカールHTTTサーキットで行われた開幕戦ル・カステレ6時間は、TDSレーシングがエントリーさせたM.ベシュ/P.ティリエのオレカ03・日産が見事なポールtoフィニッシュを飾りました。レース中の最速ラップもマークする完全優勝でした。
 

 今年からWEC(世界耐久選手権)が始まったことに呼応して、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズはLM P1クラスの設定をなくして最上位カテゴリーがLM P2クラスとなり、プライベーターを主役に据える方針を明確に打ち出したシリーズとなりました。そして開幕戦のル・カステレ6時間には全21台がエントリー。そのうち、LM P2クラスへのエントリーは11台。うち7台が、昨年のル・マン・シリーズ等で大活躍を見せた日産エンジン搭載車でした。残る10台の内訳は、LM P2に匹敵するパフォーマンスを備えつつ、より安価にレースを行える設定とされたFLM(フォーミュラ・ル・マン)車両を使用するLM PCクラスへのエントリーは2台、LM GTE Proが3台、LM GTE Amが5台というものでした。

 公式予選は3月31日土曜日に、セッションをプロトタイプカテゴリーとGTカテゴリーに分けて、それぞれ20分間ずつ行われました。天候は晴れ、気温は20℃近くまで上昇した中、ポールポジションを奪ったのはNo.46オレカ03・日産(M.ベシュ/P.ティリエ)で、ベシュが1分48秒171の最速ラップをマークしました。予選2番手はステータスGPのNo.17ローラB12/80 Coupe・ジャッド(Y.バーマン/A.シムス/D.スターリング)。バーマンのアタックで1分48秒482を記録しました。

 WRC(世界ラリー選手権)王者で母国フランスでは大人気のスター、セバスチャン・ローブがオーナーとなって設立された新チーム、セバスチャン・ローブ・レーシングがN.ミナシアン、S.サラザンという実力派ドライバーを擁してエントリーするNo.19オレカ03・日産(S.サラザン/N.ミナシアン/N.マロック)は7位で予選を終えました。タイムはサラザンがマークした1分49秒157でした。

 もうひとつの注目は、昨年までF1を走り、今年はWECにトヨタTS030ハイブリッドで参加するS.ブエミの参戦で、ブーツェン・ジニオン・レーシングのNo.45オレカ03・日産(J.クラーク/B.ブリエール/S.ブエミ)でのエントリーですが、フリー走行で車両火災が発生。マシンの修復に追われたため、ブエミは予選でステアリングを握ることができませんでした。

 LM PCクラスはブーツェン・ジニオン・レーシングのNo.40フォーミュラ・ル・マン・オレカ09(T.ダグノー/M.ヴィナリ/J.M.メルリン)が1分55秒338(ヴィナリ)でトップ。LM GTE ProクラスではJMBレーシングのNo.83フェラーリ458イタリア(J.メロ/M.フレッツア)が1分57秒630(メロ)で1位、LM GTE Amクラスはプロスピード・コンペティションのNo.75ポルシェ911RSR(M.グーセン/M.スーレ)が1分58秒388(グーセン)のタイムで1位となりました。


 6時間の決勝レースは、前日同様に天候に恵まれた4月1日日曜日の正午にスタートが切られました。ポールポジションにつけたNo.46オレカ03・日産のM.ベシュは出遅れ、No.17ローラB12/80 Coupe・ジャッドのY.バーマンがまずレースをリード。これにNo.1ザイテックZ11SN・日産(A.ブランドル/L.オルドネス/T.キンバー・スミス)を加えた3台がその後首位争いを展開しました。

 その中でレースの主導権を握ったのは、元F1ドライバーのマーティン・ブランドルの息子アレックスもドライブするNo.1ザイテック・日産。T.キンバー・スミスがトップに立つと、長くレースをコントロールしました。ところがレース後半、No.1ザイテックはアクシデントに見舞われてボディワークを破損。その修復のためにピットインし、後退を余儀なくされました。さらにこの時、ピット作業違反があり、ペナルティを受けて優勝争いから脱落することとなりました。

 代わってトップに躍り出たのがNo.46オレカ03・日産(M.ベシュ/P.ティリエ)でした。No.19オレカ03・日産(S.サラザン/N.ミナシアン/N.マロック)もトップ争いに加わりましたが、結局、No.46オレカが追いすがるNo.19オレカを退けてシリーズの初戦を制しました。3位にはNo.17ローラB12/80 Coupe・ジャッド(Y.バーマン/A.シムス/D.スターリング)が入りました。

 S.ブエミが加わったNo.45オレカ03・日産は、NB.ブリエールがスタートドライバーを務めたレース序盤に電気系統のトラブルに見舞われ、スタートから1時間を経ることなくリタイア。ブエミは予選と決勝を通じて走る機会をまったく得られないままサーキットを後にすることとなりました。

 LM GTE ProクラスはJMWモータースポーツのNo.66フェラーリ458イタリア(J.ウォーカー/J.コッカー)が制しました。レース終盤、コッカーとNo.83フェラーリ458イタリアのJ.メロの対決となりましたが、コッカーがメロをパスして先にチェッカーフラッグを受けました(総合9位)。

 LM GTE Amクラスは、予選でクラストップとなったNo.75ポルシェ911RSR(M.グーセン/M.スーレ)とIMSAパフォーマンス・マトゥミュトのNo.67ポルシェ911RSR(A.ポンス/N.アルミンド/R.ナラク)が長時間にわたってバトルを展開。結局No.75ポルシェがクラス1位(総合11位)となりました。

 LM PCクラスはNo.42フォーミュラ・ル・マン・オレカ09(カパディア/キーン/ハートショーン)が1位で、総合成績では8位となりました。


 なお、今回のレース後、ELMSのプロモーター、ACO (Automobile Club de l’Ouest =西部自動車クラブ)、FIA WECの代表により、ELMSの第2戦として5月18~20日に予定されていたゾルダー6時間のキャンセルが発表されました。このレースは19台というエントリー台数を集めていましたが、それがレース開催には不十分と判断されたためでした。
 これにより、2012年のELMSは7月13~15日開催の次戦ドニントン6時間を含めた残り3戦で争われることとなりました。

 

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