【第4戦】

2012年7月 8日

ALMS Rd.04 アメリカン・ル・マン・ノースイースト・グランプリ

■ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)第4戦アメリカン・ル・マン・ノースイースト・グランプリ

■2012年7月6〜7日

■ライムロック・パーク(コネチカット州レイクヴィル):全長2.372km

■決勝レース時間:2時間45分

 

 ライムロック・パークで行われたALMS第4戦は、ミシュランのパートナーチームであるマッスル・ミルク・ピケット・レーシングのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(L.ルーア/K.グラフ)が優勝。これで第2戦から負けなしの3連勝を果たしました。

 

■公式予選

 6月のル・マン24時間の後に開催される初めての「ル・マン」イベントとなった今回のレース。その公式予選は7月6日金曜日に行われ、ポールポジションはダイソン・レーシングチームのNo.16 C.ダイソン/G.スミス組が獲得しました。同チームはクーペタイプのローラB12/60にマツダ製2リッター4気筒ターボエンジンを搭載するマシンを使用していますが、予選ではスミスが44秒017を記録。このタイムによりLM P1クラスのコースレコードを更新しました。これに0.102秒差で予選2位となったのはNo.6 HPD ARX-03a・ホンダのL.ルーア/K.グラフ組。このマシンはHPD(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)製3.4リッターV型8気筒自然吸気エンジンをオープンタイプのボディワークを持つHPD製シャシーに搭載しています。

 

 LM P2クラスの予選トップはレベル5モータースポーツのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ(S.タッカー/C.ブシュ)。HPD製シャシーにHPD製2.8リッターV6ツインターボエンジンを搭載したこのマシンで、ブシュがクラスレコードを塗り替える46秒539を記録。予選総合でも3位となりました。

 

 毎戦激しい戦いが繰り広げられているLM GTクラスの予選トップはBMWチームRLLのNo.55 BMW E92 M3(J.ミュラー/B.オーバーレン)で、オーバーレンが記録したタイムはこちらも新レコードとなる50秒920。これに続く2位、3位はNo.44 ポルシェ911 GT3 RSR(S.ネイマン/M.ホルツァー)とNo.4 コルベットC6 ZR1(O.ギャビン/T.ミルナー)で、2車は何と1/1000秒単位までも変わらない51秒299という同一タイムを記録しました。なお、LM GTクラスで予選5位となったNo.3 コルベットC6 ZR1(J.マグヌッセン/A.ガルチア)の予選アタックを担当したJ.マグヌッセンは、このレースでALMS参戦100回目を迎えました。

 

 

■決勝レース

 7月7日土曜日午後3時、曇り空のもと、時々雨が落ちるというコンディションのもとで2時間45分のレースが始まりました。

 

 スタート直後こそNo.16 ローラB12/60・マツダのC.ダイソンがレースをリードしましたが、7周を終えたところでNo.6 HPD ARX-03a・ホンダのL.ルーアがトップに立つと、そのまま首位を快走。追いすがるNo.16 ローラ・マツダを寄せつけず、スタートから40分が経過した時点で両車の間には18秒533の差がついていました。

 

 ところが、スタートから45分というところでNo.6 HPD・ホンダがシフトアップができなくなるトラブルに見舞われてピットイン。メカニックが電子制御ユニットのリセットを終えてコースに復帰したときには、同車はトップから4周遅れに後退していました。さらにNo.6 HPD・ホンダはピットロードのスピード超過も犯しており、これによるペナルティストップまで科せられることとなりました。

 

 かくして大きく後退することとなったNo.6 HPD・ホンダですが、そこからL.ルーアとK.グラフは果敢な追い上げを開始しました。1周1.474マイル(約2.37km)のショートサーキットで「渋滞の中でリスクを冒しながらプッシュし続けた」と言うルーアは、自身のスティントが終わるまでにはトップから1周遅れにまで挽回する驚異的なドライビングを披露。そしてスタートから1時間40分が経過した時点でK.グラフに交代しました。

 

 そのグラフも「毎周予選のように走った。トップに立つまで自分のポジションも分からなかった。渋滞の中であらゆるリスクを冒しながらプッシュし続けた」とレース後に語ったように、最速ラップを更新し続けながらトップを追撃。そしてレースもスタートから2時間18分が経過したところで、グラフの駆るNo.6 HPD・ホンダはG.スミスがドライブしていたNo.16 ローラ・マツダを捉えてLM P1クラスのトップへ。その2分後には総合1位を走行していたLM P2クラスのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダもかわして総合でもトップに立ちました。

 

 その後、フィニッシュまで残り10分を切ったところでLM GTクラスのマシンによるアクシデントが発生し、この日4度目の黄旗が提示されました。そしてレースは黄旗提示状態のままチェッカーフラッグが振り下ろされ、L.ルーア/K.グラフのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダが大逆転での勝利を手中に。ライムロックでは、同チームとしては昨年に続き2度目の、HPD・ホンダにとっては初の勝利となりました。総合およびLM P1クラス2位にはNo.16 ローラB12/60・マツダのC.ダイソン/G.スミス組が入りました。

 

 LM P2クラスは、レース序盤はNo.37 モーガン・ニッサン(M.プローマン/D.ハイネマイヤー・ハンソン)がリードしましたが、やがてNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ(S.タッカー/C.ブシュ)がこれをかわしてリードを奪いました。その後、この2台は同一周回での争いを続けましたが、順位を変えることはなく、No.055 HPD・ホンダがクラス優勝。No.37 モーガン・ニッサンが2位でフィニッシュしました。なお、この2台のパフォーマンスは際立っており、No.055 HPD・ホンダはレース中盤には総合でもトップを快走し、No.37 モーガン・ニッサンも一時は総合2位を走りました。そしてこの2台は上位カテゴリーであるLM P1クラスの2台と同一周回で2時間45分のレースを走り切るという素晴らしいスピードを披露しました。

 

 LM GTクラスは、No.45 ポルシェ911 GT3 RSR(J.ベルグマイスター/P.ロング)、No.3 コルベットC6 ZR1(J.マグヌッセン/A.ガルチア)、No.4 コルベットC6 ZR1(O.ギャビン/T.ミルナー)、No.01 フェラーリF458イタリア(S.シャープ/J.V.オーバービーク)、No.02 フェラーリF458イタリア(E.ブラウン/G.コスモ)等がレース序盤から激しいバトルを見せ、上位陣が何度も順位を入れ替えるレース展開となりました。

 

 その中で、No.4 コルベット、No.45 ポルシェ、そしてNo.01 フェラーリがそれぞれ一時はクラストップに立ちましたが、最終的には4度目の黄旗が提示された時点でトップに立っていたNo.45 ポルシェがクラス優勝を果たしました。また、マグヌッセンのドライブでNo.45 ポルシェの背後に迫ってチャンスをうかがっていたNo.3 コルベットが2位、チームメイトのNo.4 コルベットが3位となりました。

 

 長年のミシュラン・パートナーチームであるコルベット・レーシングにとって今回のレース結果はライムロックにおけるベストリザルトとなり、さらにこのレースの結果、シリーズポイントランキングでLM GTクラスのトップに立っているNo.4 コルベットのO.ギャビンとT.ミルナーは2位以下とのポイント差を拡大することに成功しました。

 

 シャシー/エンジン/タイヤのすべてがワンメイク(オレカFLM09/シボレー/ミシュラン)で行われるLM PCクラスはNo.05 J.ベネット/C.ブラウン組が優勝。総合成績でもトップから4周遅れの5位に入りました。

 

 高いエネルギー効率を示したチームを表彰する『ミシュラン・グリーンXチャレンジ』は、プロトタイプカテゴリーではダイソン・レーシングチームのNo.16 ローラB12/60・マツダが、GTカテゴリーではコルベット・レーシングのNo.3 コルベットC6 ZR1がそれぞれ受賞しました。なお、ALMSはアメリカ合衆国エネルギー省、同環境保護庁およびSAEインターナショナルから「Green Racing(環境効率の高いレース、の意)」として唯一認定されているレースシリーズです。

 

 次戦のALMSは開催地がカナダに移動。7月20〜22日にオンタリオ州ボーマンビルにあるカナディアンタイヤ・モータースポーツパーク(旧称:モスポート・インターナショナル・レースウェイ)でシリーズ第5戦モスポート・グランプリが開催されます。

 

 

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