【第8戦】

2012年9月 4日

ALMS Rd.08 ボルチモア・スポーツカー・チャレンジ

■ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)第8戦ボルチモア・スポーツカー・チャレンジ

■2012年8月31日〜9月1日

■ボルチモア市街地コース(メリーランド州ボルチモア):全長3.282km

■決勝レース時間:2時間

 

 2時間の“セミ耐久”とでも言うべきレース時間で行われたALMS第8戦ボルチモアですが、トップカテゴリーのP1クラス車両にトラブルが続出。結果、P2クラスのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ(S.タッカー/C.ブシュ)が総合優勝を飾るという番狂わせのレースとなりました。

 

■公式予選

 今大会の全エントリー台数は31台。その内訳は、トップカテゴリーのP1クラスが3台、P2クラスも3台で、毎戦激しい争いが展開されているGTクラスは13台、シャシー/エンジン/タイヤのすべてがワンメイク(オレカFLM09/シボレー/ミシュラン)で行われるPCクラスが7台、GTCクラスが5台というもの。そのうち、ミシュランタイヤを装着するのは、P1クラスが1台、GTクラスが8台、PCクラスは全7台の計16台でした。

 

 8月31日(金)午後に行われた公式予選で最速タイムをマークしたのはNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(L.ルーア/K.グラフ)でした。市街地コースを好むと日頃から語っているルーアが1分25秒174の予選コースレコードを記録して、ALMSで自身通算20回目となるポールポジションを獲得しました。また、このポールポジションは、ミシュランのパートナーチームであるマッスルミルク・ピケット・レーシングにとっては今季6度目となるものでした。

 

 予選2位はダイソン・レーシング・チームのNo.16 ローラB12/60・マツダ(C.ダイソン/G.スミス)で、タイムはスミスが記録した1分25秒914。3位も同チームのNo.20 ローラB11/66・マツダ(M.マーサル/E.ラックス)で、タイムは1分26秒830でした。

 

 P2クラスの予選トップ/総合4位につけたのはレベル5モータースポーツのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ(S.タッカー/C.ブシュ)で、ブシュが予選における同クラスのコースレコードとなる1分27秒119を記録。これにわずか0.08秒差で2位となったのはコンクエスト・エンデュランスのNo.37 モーガン・ニッサン(M.プローマン/D.ハイネマイヤー・ハンソン)。3位にはレベル5モータースポーツのもう1台、No.95 HPD ARX-03b・ホンダ(S.タッカー/L.ディアツ/R.ゴンザレス)が1分28秒453のタイムで続きました。

 

 GTクラスは今回も僅差のポールポジション争いが展開されました。その中で、ミシュラン・パートナーチームのコルベット・レーシングが送り込むNo.4 コルベットC6 ZR1(O.ギャビン/T.ミルナー)がギャビンのドライブによりコースレコードとなる1分29秒945をマークして予選クラス1位(総合14位)に。2位には1分30秒327のタイムでBMWチームRLLのNo.55 BMW E92 M3(J.ミュラー/B.オーバーレン)が続き、3位にはコルベット・レーシングのチームメイト、No.3 コルベットC6 ZR1(J.マグヌッセン/A.ガルチア)がマグヌッセンが記録した1分30秒413で入りました。

 

 PCクラスはNo.9 B.ジュンケイラ/T.ドリシが1分27秒464で予選クラストップ(総合7位)となりました。

 

 

■決勝レース

 9月1日(土)に行われた決勝レースは、予選3位のNo.20 ローラB11/66・マツダがスタート直後の第1コーナーを直進してコースサイドのタイヤバリアに接触。これに他の複数のマシンが巻き込まれるアクシデントが発生し、いきなりセーフティーカーランになるという幕開けでした。そして7周目からレースが再開されるとNo.6 HPD ARX-03a・ホンダのL.ルーアがリード。最速ラップを更新しながらトップを快走しました。

 

 スタートから45分が経過した時点で、トップはL.ルーアのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダがひた走り、2位はD.ハイネマイヤー・ハンソンのNo.37 モーガン・ニッサン、3位はR.ゴンザレスのNo.95 HPD ARX-03b・ホンダとP2クラス勢が上位に進出。予選2位からスタートしたNo.16 ローラB12/60・マツダはハンドリングに問題を抱え、P1クラスでは2位ながらも、総合順位では5位と大きな遅れを喫していました。

 

 しかしその後、No.6 HPD ARX-03a・ホンダがペースダウン。27周を終了した時点でP2クラスのNo.95 HPD ARX-03b・ホンダ、さらにはNo.16 ローラB12/60・マツダの先行を許します。そしてスタートから約50分、No.6 HPD・ホンダはたまらずピットイン。タイヤ交換、給油、K.グラフへのドライバー交代を終えた後もピットアウトできません。同車はギアボックスのセレクターにトラブルを抱えており、修理を終えてコースに戻ったときにはトップから8周もの遅れを喫していました。

 

 スタートから1時間が経過した37周目、1周目のアクシデントから追い上げ、No.16 ローラB12/60・マツダを抜いてクラストップに立っていたM.マーサルのNo.20 ローラB11/66・マツダが、R.ゴンザレスのNo.95 HPD ARX-03b・ホンダをかわして総合トップに浮上。その後、D.ハイネマイヤー・ハンソンのNo.37 モーガン・ニッサンがNo.95 HPD・ホンダを抜いてP2クラス1位へ。そしてNo.20 ローラ・マツダとNo.37 モーガン・ニッサンは、クラスの異なる車両ながら、ピットインのタイミングごとに順位を入れ替えながら総合優勝争いを演じることとなりました。

 

 その頃、K.グラフが乗るNo.6 HPD ARX-03a・ホンダは総合トップから7周遅れのP1クラス3位/総合28位と、依然として大きく遅れを取っていましたが、その後、今回のレース中の最速ラップとなる1分24秒982のレコードタイムを叩き出しながら追い上げを図っていました。一方、P1クラス2位を走るNo.16 ローラB12/60・マツダは、スタートから1時間11分経過時点にピットイン。右フロントサスペンションの調整作業を行いました。その直後、今度はチームメイトのNo.20 ローラB11/66・マツダがピットイン。タイヤ交換、給油、そしてM.マーサルに代わってE.ラックスが乗り込みコースに復帰しましたが、ここでL.ディアツにドライバー交替していたNo.95 HPD ARX-03b・ホンダが総合トップに立ちました。

 

 サスペンション調整を終え、ドライバーはC.ダイソンのままコースに復帰したNo.16 ローラB12/60・マツダでしたが、依然としてハンドリングに問題を抱えてペースを上げられず、さらには、ピット作業規定違反によるストップ&ゴー・ペナルティを課せられ、さらに遅れを取ることとなりました。かくして、総合優勝争いに残ったP1クラス車両はNo.20 ローラB11/66・マツダのみということに。ところが、同車もなかなかペースが上がらず、さらにはチームメイトの車両と同じくピット作業に規定違反があったため、ペナルティストップ20秒を課せられてしまいました。

 

 スタートから1時間30分が経過した時点での総合順位は、トップがP2クラスのNo.95 HPD ARX-03b・ホンダで、2位にはPCクラスのNo.06 オレカFLM09、3位にはP2クラスのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ、4位もP2クラスのNo.37 モーガン・ニッサンがつけるというオーダーに。P1クラスのトップはNo.20 ローラB11/66・マツダでしたが、総合順位では12位を走るにとどまっていました。

 

 その後、2度目のセーフティーカー導入があり、フィニッシュまで残り20分となったところでグリーンフラッグが振られてレース再開。その約5分後、No.055 HPD ARX-03b・ホンダのC.ブシュがチームメイトであるNo.95 HPD ARX-03b・ホンダのL.ディアツを抜いて総合トップに踊り出ました。

 

 レースも残り13分となったところで、M.プローマンが乗るNo.37 モーガン・ニッサンがコース上にストップ。これで3度目となるセーフティーカーが導入されました。その後、フィニッシュまで残り5分でレース再開となりましたが、C.ブシュの駆るNo.055 HPD ARX-03b・ホンダがトップを堅持。L.ディアツのNo.95 HPD ARX-03b・ホンダを抑えてフィニッシュラインを通過し、ボルチモアの市街地レースはP2クラスを戦うレベル5モータースポーツ勢の1-2フィニッシュという結果になりました。総合3位にはPCクラスのNo.06 オレカFLM09(A.ポポウ/R.ダルジール)が入りました。

 

 P1クラス1位はNo.20 ローラB11/66・マツダ(M.マーセル/E.ラックス)が入りましたが、総合順位では13位。No.16 ローラB12/60・マツダ(K.ダイソン/G.スミス)はクラス2位(総合23位)、序盤トップを快走したNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(L.ルーア/K.グラフ)は最終ラップにコースアウトを喫し、5周遅れの総合24位にとどまりました。

 

 激戦のGTクラスは、T.ミルナーが乗るNo.4 コルベットC6 ZR1がまずリード。これを、W.ヘンツラーのNo.17 ポルシェ911 GT3 RSR、S.シャープのNo.01 フェラーリF458イタリアらが追いかけました。その後、J.ミュラーが駆るNo.55 BMW E92 M3が徐々にポジションを上げていき、No.4 コルベットのミルナーもかわしてトップへ。しかし、スタートから40分を経過したところで、今度はNo.17 ポルシェのヘンツラーがNo.55 BMWのミュラーを抜いてGTクラスをリードしました。

 

 スタートから1時間が経過した時点は、トップがB.セラーズに交替したNo.17 ポルシェ911 GT3 RSR。2位がO.ギャビンに代わったNo.4 コルベットC6 ZR1、3位がJ.v.オーバービークに交替したNo.01 フェラーリF458イタリアというオーダーに。その後方では、J.ハンドが乗るNo.56 BMW E92 M3、J.ベルグマイスターが乗るNo.45 ポルシェ911 GT3 RSR、そしてJ.マグヌッセンが乗るNo.3 コルベットC6 ZR1が追走。その後もセーフティーカーランを挟んで僅差のトップ争いが展開されましたが、トップ3はそのままの順にゴール。GTクラス優勝を果たしたW.ヘンツラー/B.セラーズ組のNo.17 ポルシェ911 GT3 RSRは総合優勝のP2クラス車両と同一周回の総合4位で走り切るという見事なパフォーマンスを見せました。なお、クラス優勝のNo.17 ポルシェからクラス6位のNo.3 コルベットまでの差はわずか4秒316でした。

 

 高いエネルギー効率でレースを戦ったチームを表彰する『ミシュラン・グリーンXチャレンジ』は、プロトタイプカテゴリーではレベル5モータースポーツのNo.055 HPD ARX-03b・ホンダ(P2クラス1位/総合1位)、GTカテゴリーではBMWチームRLLのNo.55 BMW E92 M3(GTクラス8位/総合12位)がそれぞれ受賞しました。

 

 次戦のALMS第8戦は9月13日〜9月15日にバージニア州アルトンのバージニア・インターナショナル・レースウェイで4時間レースとして開催されます。

 

 

     

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