【ALMS 第2戦 ロングビーチ: レポート】

2013年4月25日

ALMS Rd.2 王者マッスルミルク・ピケット・レーシングがロングビーチ戦3連覇

 

  • 2013年ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)第2戦ロングビーチ2時間
  • 予選:4月19日/決勝:4月20日
  • ロングビーチ市街地コース(アメリカ・カリフォルニア州):全長3.167km
  • 決勝レース時間:2時間

 

 ALMS第2戦ロングビーチ2時間の決勝レースが4月20日に開催され、ディフェンディングチャンピオンであるマッスルミルク・ピケット・レーシングのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(K.グラフ/L.ルーア)が、今シーズンのALMSにフル参戦する昨年のWEC(FIA世界耐久選手権)のナンバー1プライベートチームであるレベリオン・レーシングのNo.12 ローラB12/60・トヨタ(N.ハイドフェルト/N.ジャニ)を36.329秒差で退けて優勝。この勝利により、グラフとルーアを擁するピケット・レーシングはALMSロングビーチ戦で3年連続優勝のハットトリックを達成しました。

 

 シリーズ第2戦へのエントリー総数は34台。その内訳は、P1クラスが3台、P2クラスが4台、GTクラスが10台、PCクラスが7台、GTCクラスが10台。このうち、P1クラスとP2クラスでは全車が、そしてGTクラスでも8台がミシュランタイヤを装着してレースに臨みました(PCクラスとGTCクラスはタイヤがワンメイクとなっています)

 

 そして4月20日の午後4時30分、スタートを告げるグリーンフラッグが打ち振られました。好スタートを決めたのは、前日の予選でポールポジションを獲得したレベリオン・レーシングのNo.12 ローラB12/60・トヨタ(N.ハイドフェルト/N.ジャニ)。スタートドライバーを務めたニール・ジャニはすぐさま積極的な走りを展開して後続を引き離しにかかりました。

 

 一方、スタート直後で2位につけたのはダイソン・レーシング・チームのNo.16 ローラB12/60・マツダ(C.ダイソン/G.スミス)でしたが、2周目にはマッスルミルク・ピケット・レーシングのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(K.グラフ/L.ルーア)がこれをパス。前方のNo.12 ローラ・トヨタを追う態勢に入りました。

 

 耐久レースとしては短い2時間で争われた決勝レースは、前半だけで3度もセーフティカーが導入される荒れた展開となりました。そして、ここで見事な戦略を見せたのがマッスルミルク・ピケット・レーシングでした。スタートから15分が経過したところで最初のセーフティカーランとなり、その10分後、ピケット・レーシングはマシンをピットに呼び入れました。そこで彼らは、給油を行うとともに、早くもドライバー交替を実施。規定で定められた最低ドライブ時間をすでにクリアしたルーカス・ルーアからクラウス・グラフへ替わって戦列に戻りました。

 

 その後、トップを行くレベリオン・レーシングは3度目のセーフティーカーラン中の33周終了時点で、彼らにとってこのレースで最初にして唯一のピットストップを実施。燃料を補給するとともに、ニール・ジャニからニック・ハイドフェルトへとドライバー交替しました。また、2番手につけていたピケット・レーシングも同じ周にピットへ。ただし、彼らは最初のセーフティーカーランの際にドライバー交替義務をクリアしており、燃料補給も行っていたことから、ここではグラフがコクピットから出ることはなく、再給油の量も半分で済み、ピットストップタイムを大きく短縮することに成功。ピットを離れたところでピケット・レーシングがトップに踊り出ることになりました。

 

 以後、グラフがドライブするNo.6 HPD ARX-03a・ホンダはトップの座を譲ることなく、元F1ドライバーのハイドフェルトが駆るNo.12 ローラB12/60・トヨタに半周近い差をつけて真っ先にチェッカーフラッグを受けました。この勝利はグラフとコンビを組むルーアにとってALMS通算42勝目となり、オリヴィエ・ベレッタの最多優勝記録と並ぶことになりました。

 

 なお、この週末において、優勝したNo.6 HPD ARX-03a・ホンダは予選と決勝レースを1セットのミシュラン“ストリートソフト”タイヤでこなしたほか、2位となったNo.12 ローラB12/60・トヨタはアウディR18 e-tronクワトロやトヨタTS030ハイブリッドと同じくミシュランの“ウルトラワイド”タイヤをフロントに装着し、やはり予選と決勝レースを1セットのタイヤで走り切りました。

 

 P2クラスはエクストリーム・スピード・モータースポーツの2台のHPD ARX-03b・ホンダが1-2フィニッシュ。No.01 S.シャープ/G.コスモ組が優勝し、E.ブラウン/J.v.オーバービーク組が2位を得ました。

 

 激戦のGTクラスでは、昨年のALMS第6戦ミッドオハイオでデビューしたSRTモータースポーツの2台のSRTバイパーGTS-Rが速さを見せ、No.91 M.グーセンス/D.ファーンバッハー組が予選クラストップを獲得しました。しかし、決勝レースでは主役が代わり、今シーズンからミシュランタイヤを履くBMW Z4 GTEが実力を発揮して、レースが進むにつれてポジションをアップ。特に予選クラス5位からスタートしたNo.55 BMW Z4 GTE(B.オーバーレン/M.マーチン)はレースも残り15分のところでトップに浮上し、そのまま優勝。チームメイトであるNo.56 D.ミュラー/J.ハンド組も2位に入って、BMWチームRLLが1-2フィニッシュを決めました。なお、予選クラストップだったNo.91 SRTバイパーGTS-Rも3位でフィニッシュ。GTクラスは上位6位までをミシュランタイヤ装着車が占める結果になりました。

 

 高いエネルギー効率を示したチームを表彰する『ミシュラン・グリーンXチャレンジ』は、プロトタイプカテゴリーでは総合2位となったレベリオン・レーシングのNo.12 ローラB12/60・トヨタが、GTカテゴリーでは同クラス5位に入ったコルベット・レーシングのNo.3 コルベットC6 ZR1(J.マグヌッセン/A.ガルチア)がそれぞれウイナーとなりました。

 

 

ケン・ペイン (ミシュラン・ノースアメリカ モータースポーツ・テクニカルディレクター)のコメント:

「今回、我々ミシュランがP1クラスに投入した“ストリートソフト”タイヤと“ウルトラワイド”タイヤがともに最高のパフォーマンスを発揮しながら高い耐久性を発揮したことをうれしく思っています。GTクラスのペースもかなりの速さでした。我々のすべてのパートナーチームがこのロングビーチで好走を見せ、次戦モントレーに向けて大いに励みとなりました」

 

 

   

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