【USCC 第11戦 バージニア】

2014年8月26日

最終ラップでトップを奪取! フェラーリF458イタリアを駆るフィジケラ/カファー組が2連勝!

2014年USCC(ユナイテッド・スポーツカー選手権)第11戦バージニア

予選:8月23日(土)/決勝:8月24日(日)
バージニア・インターナショナル・レースウェイ(バージニア州アルトン):全長約5.26km
決勝レース時間:2時間45分
 
 

USCC(ユナイテッド・スポーツカー選手権)第11戦バージニアが開催され、同シリーズで唯一自由なタイヤ競争が実施されているGTLMクラスではリズィ・コンペティツィオーネのNo.62 フェラーリF458イタリア(G.フィジケラ/P.カファー)が2時間45分/82周で争われたレースの最終ラップでトップを奪い取り、前戦ロードアメリカに続く2連勝をマーク。フェラーリの北米におけるレース活動60周年に華を添える勝利を飾りました。

 

全部で4つのクラスが設けられているUSCCですが、今大会はP(プロトタイプ)クラスの開催はなし。PC(プロトタイプ・チャレンジ)クラス単独の45分間のスプリントレースと、GTLM(GTル・マン)クラスとGTD(GTデイトナ)クラスによる2時間45分の耐久レースに分けて行われました。全出場台数は48台で、その内訳は、PCクラスが9台、GTLMクラスが10台、GTDクラスが17台。ミシュランのタイヤ供給実施クラスは唯一自由なタイヤ競争が認められているGTLMクラスのみで、出走10台中9台がミシュランタイヤを装着して今大会に臨みました。

 

公式予選の前に、8月23日(土)の午前8時15分から1時間30分にわたって行われたこのレースウィークで3回目となるGTカテゴリーのプラクティスセッションにおいてアクシデントが発生しました。コース上に出ていたオイルに乗ってポルシェ・ノースアメリカのNo.911 ポルシェ911 RSRがスピンを喫し、そこにコルベット・レーシングのNo.3 コルベットC7.Rが突っ込む形となったのです。No.911 ポルシェをドライブしていたリヒャルト・リーツは左腕を骨折。No.3 コルベットに乗り込んでいたポイントリーダーのヤン・マグヌッセンは自力で車両から脱出しましたが、その後の予選や決勝レースへの出場は断念せざるを得ない事態となりました。

 

No.911 ポルシェは車両のダメージも大きく、数時間後の予選への出走はかなわぬ状態でした。ただし、明くる日の決勝レースには最後尾グリッドからの出場が認められ、そもそもは僚友車両のNo.912 ポルシェ911 RSRのドライバーであるミカエル・クリステンセンがNo.911 ポルシェにも掛け持ちで乗ることに。一方、No.3 コルベットにはマグヌッセンの代役としてジョーダン・テイラーが乗り込むことになりました。

 

 

■公式予選

8月23日(土)の午後0時50分から15分間のセッションとして実施されたGTLMクラス単独の公式予選では、前戦ロードアメリカを制したリズィ・コンペティツィオーネのNo.62 フェラーリF458イタリアポールポジションを獲得しました。タイムアタックを担当したのはピエール・カファーで、ただひとり1分44秒台を突き抜け、従来の予選ラップレコードを更新する1分43秒797をマーク。今回で9戦目となったUSCCのGTLMクラスですが、毎戦異なるドライバーがポールタイムを叩き出すという記録が今大会においても更新され、カファーは今季9人目の予選最速ドライバーとなりました。

 

なお、リズィ・コンペティツィオーネのNo.62 フェラーリF458イタリアはこの日の朝のプラクティスにおいてジャンカルロ・フィジケラのドライブ中にコースアウトを喫しており、そのときのダメージを修復して臨んだ予選でのポールポジション獲得でした。

 

予選2位はBMWチームRLLのNo.55 BMW Z4 GTEで、ビル・オーバーレンが1分44秒053をマーク。マルク・グーセンスのアタックにより1分44秒072を刻んだSRTモータースポーツのNo.91 ダッヂ・バイパーSRT GTS-Rが予選3位に。今回もGTLMクラスの予選は1位から8位までが1秒以内のタイム差の中にひしめく結果となりました。

 

公式予選結果(GTLMクラス トップ6)

1.  No.62 フェラーリF458イタリア(J.フィジケラ/P.カファー)  1:43.797
2.  No.55 BMW Z4 GTE(B.オーバーレン/A.プリオール)  1:44.053
3.  No.91 ダッヂ・バイパーSRT GTS-R(D.ファーンバッハー/M.グーセンス)  1:44.072
4.  No.56 BMW Z4 GTE(D.ミュラー/J.エドワーズ)  1:44.076
5.  No.93 ダッヂ・バイパーSRT GTS-R(J.ボマリート/K.ウイットマー/D.ファーンバッハー)  1:44.096
6.  No.3 コルベットC7.R(A.ガルチア/J.テイラー)  1:44.105

 

 

■決勝レース

8月24日(日)の午後4時05分にスタートが切られた2時間45分の決勝レースですが、ピエール・カファーが乗り込んでポールポジションから出たNo.62 フェラーリF458イタリアがオープニングラップでコースアウトを喫していきなり遅れを取ってしまうという波乱の幕開けとなりました。代わってトップに立ったのはドミニク・ファーンバッハーが乗るNo.93 ダッヂ・バイパーSRT GTS-Rで、これにマルク・グーセンスがステアリングを握る僚友車のNo.91 ダッヂ・バイパーSRT GTS-Rが続きました。

 

レースはSRTモータースポーツの2台がリードする形で進行しましたが、やがてクラッシュ処理のためにコースは全域に渡ってイエローコーションに。ここで多くの車両がピットに入りましたが、No.91 ダッヂ・バイパーSRT GTS-Rはコースに留まり続け、ピットストップは先延ばしにすることを選択。結果的にこの判断は誤りで、No.91 バイパーはコースがグリーンフラッグ下の通常のレース走行状態の中でピットインせざるを得なくなり、ポジションを落とすことになりました。また、もう一台のNo.93 バイパーもGTDクラスの車両との接触によってドライブスルーペナルティを科せられて後退。その後、ジョナサン・ボマリートに交替してほどなくしたところで同車はコースアウトを喫し、トップ争いから決定的な遅れを取ってしまいました。

 

そしてレースも終盤に入る頃、7番手グリッドから着実にポジションを上げてきていたNo.17 ポルシェ911 RSRがトップに立ちました。同車は前半の約1時間半をブライアン・セラーズが担当して懸命に追い上げ、レース後半はヴォルフ・ヘンツラーが燃料消費を抑えたドライブを心掛けながらも首位を走り続けました。

 

しかし、やがてその後方にはNo.62 フェラーリF458イタリアが迫ってきました。同車は連続したフルコースコーションにおける判断を的中させ、オープニングラップで喫したコースアウトによる遅れを見事に取り戻してきたのでした。そして、レースの残り時間も15分を切ったところでNo.911 ポルシェ911 RSRがコース上にストップ。同車の処理のために通算3度目のフルコースコーションとなりました。これでNo.17 ポルシェの真後ろにNo.62 フェラーリがつける形となり、残り6分というところでグリーンフラッグが振られてレースは再開。2時間45分のレースは最後の4周のスプリントバトルに勝負が凝縮されることになりました。

 

このときNo.17 ポルシェはフィニッシュまでの燃料の残量が厳しい状況にありましたが、それでもヘンツラーはジャンカルロ・フィジケラが乗るNo.62 フェラーリを巧みに抑え込み続けました。しかし、元F1ドライバーは自らの力でついに勝利への扉をこじ開け、最終ラップのターン11でNo.17 ポルシェをオーバーテイク。そのまま逃げ切り、リズィ・コンペティツィオーネのNo.62 フェラーリF458イタリアがポールtoフィニッシュで前戦ロードアメリカに続く2連勝を飾りました。

 

最後までトップの座を守り切ることはできなかったNo.17 ポルシェ911 RSRですが、それでも2位は今シーズンにおける同車のベストリザルトでした。そして3位と4位には2台のBMW Z4 GTEが続きました。

 

なお、前日のフリープラクティスにおけるアクシデントによってヤン・マグヌッセンが決勝レースに出場できなかったコルベット・レーシングのNo.3 コルベットC7.Rは7位でのフィニッシュに。欠場のマグヌッセンは自ずとポイント獲得がならず、ここまで彼と組んできたアントニオ・ガルチアが単独でドライバーズポイントランキングのトップを守る形となりました。

 

ランキング2位は今大会を5位でフィニッシュしたNo.93 ダッヂ・バイパーSRT GTS-Rのジョナサン・ボマリートとクノ・ウイットマーで、トップのガルチアとは6ポイント差にまで迫ることに。全部で11戦行われるUSCCのGTLMクラスも残り2戦であり、チャンピオン争いは余談の許さない状況となってきました。

 

決勝結果(GTLMクラス トップ6)

1.  No.62 フェラーリF458イタリア(J.フィジケラ/P.カファー)  82周
2.  No.17 ポルシェ911 RSR(W.ヘンツラー/B.セラーズ)  82周
3.  No.56 BMW Z4 GTE(D.ミュラー/J.エドワーズ)  82周
4.  No.55 BMW Z4 GTE(B.オーバーレン/A.プリオール)  82周
5.  No.93 ダッヂ・バイパーSRT GTS-R(J.ボマリート/K.ウイットマー/D.ファーンバッハー)  82周
6.  No.91 ダッヂ・バイパーSRT GTS-R(D.ファーンバッハー/M.グーセンス)  82周

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