【Asian LMS 第2戦 富士(日本) 3時間】

2014年9月 2日

井原慶子もドライブしたOAKレーシングチームTOTALがアジアン・ル・マン日本ラウンドを制す!

2014年アジアンLMS(アジアン・ル・マン・シリーズ)第2戦富士

予選:8月30日(土) 決勝:8月31日(日)
富士スピードウェイ(静岡県駿東郡):全長4.563km
決勝レース時間:3時間
 
 

ル・マン24時間の車両規則を適用して開催され、ミシュランが公式タイヤサプライヤーとして出場全車にタイヤを供給しているアジアン・ル・マン・シリーズの第2戦が富士スピードウェイで開催され、日本人ドライバーの井原慶子も乗り込んだOAKレーシングチームTOTALのNo.1 モーガン・ジャッド(H.P.タン/D.チェン/井原慶子)が総合優勝を飾りました。

 

昨年が開催初年度で、2年目の今年は全5戦が催されるアジアンLMS。その2戦目となった日本ラウンドには韓国ラウンドより1台だけ増え9台のエントリーがありました。その内訳は、トップカテゴリーのLMP2クラスが2台、CNクラスが2台、GTクラスが3台、そしてGT-AMクラスが2台というものでした。

 

なお、CNクラスは今年新設されたエントリーレベルのプロトタイプカテゴリーであり、FIA(国際自動車連盟)のグループCN規定を満たしたカーボン製サバイバルセルを備え、グループN規定の2ℓエンジンを搭載した車両によって争われるものです。

 

また、このアジアンLMSでは全クラスにおいて開発タイヤの使用が禁じられており、年間を通してひとつのタイヤメーカーが供給する市販レーシングタイヤを使うレギュレーションとなっています。そしてミシュランはその公式タイヤサプライヤーの役を昨年に続いて務めています。

 

■公式予選

曇天ではあったもののドライコンディションのもと、公式予選は8月31日(土)の午後3時から30分間のセッションとして実施されました。ここでポールポジションを獲得したのはユーラシア・モータースポーツのNo.27 LMP2オレカ・日産(J.J.プ―/J.ハーツォン/R.ブラッドレー)で、リチャード・ブラッドレーのアタックにより1分34秒495をマーク。ただし、わずか0.010秒差でもう一台のLMP2車両であるOAKレーシングチームTOTALのNo.1 モーガン・ジャッド(H.P.タン/D.チェン/井原慶子)が続きました。同車のタイムアタックを担当したのは中国人ドライバーのホー・ピン・タンでした。

 

予選総合3位に入ったのはチームAAIからエントリーしているGTクラスのNo.90 メルセデス・ベンツSLS AMG GT3(Y.ラム/土屋武士/松井孝允)で、土屋のドライブにより1分40秒026をマーク。総合4位はクラフト・バンブー・レーシングからCNクラスに出場するNo.77 リジェJS 53 EVO(M.ベシュ/K.ツェ/S.チャン)で、タイムはマティアス・ベシュが記録した1分40秒124でした。

 

残るGT-AMクラスの予選トップはジ・エンペラー・レーシングのNo.11 ランボルギーニ・ガヤルド(X.ジャン/M.ワイザー/G.サンナ)で、マックス・ワイザーが1分42秒617を記録。同クラスのもう一台のエントリーも同じチームから出場のNo.82 ランボルギーニ・ガヤルド(中谷明彦/松田秀士/竹内浩典)で、予選は竹内が担当し1分42秒902という自己ベストでした。

 

予選結果

■LMP2クラス
1.  No.27 LMP2オレカ・日産(J.J.プ―/J.ハーツォン/R.ブラッドレー)  1'34.495
2.  No.1 モーガン・ジャッド(H.P.タン/D.チェン/井原慶子)  1'34.505
 
■CNクラス
1.  No.77 リジェJS 53 EVO(M.ベシュ/K.ツェ/S.チャン)  1'40.124
2.  No.21 ウルフGB08(D.ライアン/W.ロック/J.ミッチェル)  1'43.440
 
■GTクラス
1.  No.90 メルセデス・ベンツSLS AMG GT3(Y.ラム/土屋武士/松井孝允)  1'40.026
2.  No.91 BMW Z4(J.S.チェン/谷川達也/C.ヴァン・ダム)  1'40.812
3.  No.92 日産GT-R(H.チェン/阪口良平/M.シーフリード)  1'40.872
 
■GT-AMクラス
1.  No.11 ランボルギーニ・ガヤルド(X.ジャン/M.ワイザー/G.サンナ)  1'42.617
2.  No.82 ランボルギーニ・ガヤルド(中谷明彦/松田秀士/竹内浩典)  1'42.902

 

 

■決勝レース

8月31日(日)の富士スピードウェイは晴天に恵まれました。しかし、午後2時30分にスタート時刻を迎えた3時間の決勝レースは波乱の幕開けとなりました。

 

まず、ポールポジションのNo.27 LMP2オレカ・日産がローリングラップに向けてスターティンググリッドから動き出すことができず、ピットロードへ押し出されることに。結局、同車は1周遅れで戦列に加わりましたが、エンジンを始動させるために本来は使用禁止の外部バッテリーを使わざるを得なかったことから、後にペナルティが科せられる事態となりました。

 

また、中谷明彦/松田秀士/竹内浩典というベテラン日本人トリオによるドライバー構成だったNo.82 ランボルギーニ・ガヤルドはスターティンググリッドに着くことができず、決勝は不参加という事態に。これにより、GT-AMクラスはNo.11 ランボルギーニ・ガヤルドのみの出走となり、そもそもはNo.82 ランボルギーニのドライバーとして登録されていた中谷がNo.11 ランボルギーニに乗り込んで走ることになりました。

 

No.27 LMP2オレカ・日産がスタート前から大きなハンデを背負い込んだことで、レースは井原慶子がスタートドライバーを務めたNo.1 モーガン・ジャッドが悠々リードしました。しかし、スタートから40分が経過したところで同車はトラブルが原因のコースアウトを喫します。このとき、No.1 モーガンはタイヤバリアにぶつかってボディワークを破損してしまい、その修理のためにピットで大幅にタイムを失うことに。これにより、それまでの段階ではNo.1 モーガンに対して2周遅れとなっていたNo.27 LMP2オレカ・日産が一躍トップに浮上しました。

 

ところがその後、No.27 LMP2オレカ・日産にはスタート時の違反によるペナルティが科せられ、2分もピットロードエンドで停車しなければならないことになりました。これによりNo.1 モーガン・ジャッドは労せずトップを奪い返すことに成功。その後、同車は着実な走りを続けて首位を守り切り、韓国のインジェで行われた前戦に続いて優勝を手に。井原慶子は母国開催のインターナショナルレースで表彰台の中央に立つこととなりました。

 

CNクラスは、予選では奮わなかったチーム・アベロン・フォーミュラのNo.21 ウルフGB08がスタートからリードを奪いましたが、第1スティントの終盤でクラフト・バンブー・レーシングのNo.77 リジェJS 53 EVOが前へ。その後、No.21 ウルフは大幅な後退を余儀なくされ、最終的にはNo.77 リジェがライバルに4周ものマージンを持ってクラス優勝を果たしました。

 

今大会で唯一バトルらしいバトルが演じられたのは、前戦に続いてすべてチームAAIから出場の3台によって争われたGTクラスでした。まずリードを奪ったのはNo.91 BMW Z4で、これをNo.90 メルセデス・ベンツSLS AMG GT3が追撃。そして双方とも1回目のドライバー交替を行って第2スティントに入ったところで、松井孝允の駆るNo.90 メルセデスがカルロ・ヴァン・ダムがドライブしていたNo.91 BMWをパス。ところが、No.90 メルセデスはやがてトラブルに襲われてリタイア。オランダ人ドライバーのヴァン・ダム、台湾人ドライバーのジュンサン・チェン、そして日本人ドライバーの谷川達也というトリオで戦ったNo.91 BMWが勝利を手にしました。

 

なお、No.82 ランボルギーニ・ガヤルドがスタートできなかったことにより、GT-AMクラスで唯一の決勝出場車両となったNo.11 ランボルギーニ・ガヤルドですが、レース序盤は総合4位を快走。しかし、ピットレーン入口のラインをカットしたことによってドライブスルーペナルティを科せられて遅れ、最終的には総合7位でレースを終えました。

 

決勝結果

■LMP2クラス
1.  No.1 モーガン・ジャッド(H.P.タン/D.チェン/井原慶子)  105周
2.  No.27 LMP2オレカ・日産(J.J.プ―/J.ハーツォン/R.ブラッドレー)  104周
 
■CNクラス
1.  No.77 リジェJS 53 EVO(M.ベシュ/K.ツェ/S.チャン)  101周
2.  No.21 ウルフGB08(D.ライアン/W.ロック/J.ミッチェル)  97周
 
■GTクラス
1.  No.91 BMW Z4(J.S.チェン/谷川達也/C.ヴァン・ダム)  103周
2.  No.92 日産GT-R(H.チェン/阪口良平/M.シーフリード)  102周
 
■GT-AMクラス
1.  No.11 ランボルギーニ・ガヤルド(中谷明彦/M.ワイザー/G.サンナ)  94周

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