【ELMS 第5戦 エストリル 4時間】

2014年10月22日

ミシュランタイヤを履くセバスチャン・ローブ・レーシングが最終戦を制す! LMGTE&GTC両クラスでSMPレーシングが戴冠!

2014年ELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)第5戦(最終戦)エストリル

予選:10月19日(日) 決勝:10月19日(日)
エストリル・サーキット(ポルトガル):全長4.182km
決勝レース時間:4時間
 
 

全5戦からなるELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)の最終戦エストリル4時間が開催され、WRC(FIA世界ラリー選手権)において9年連続でチャンピオンを獲得したセバスチャン・ローブがオーナーを務め、トップカテゴリーのLMP2クラスにミシュランタイヤを使用してシリーズ参戦した唯一のチームであるセバスチャン・ローブ・レーシングのNo.24 オレカ03R・日産(ヴァンサン・カピレール/ジミー・エリクソン)が今季初の優勝を飾りました。また、LMGTEクラスとGTCクラスはともにミシュラン・パートナーチームであるSMPレーシングがシリーズチャンピオンを獲得しました。

 

今大会の参加総数は35台。その内訳は、LMP2クラスが10台、LMGTEクラスが12台、GTCクラスが13台でした。LMP2クラスにおけるミシュランユーザーはセバスチャン・ローブ・レーシングのNo.24 オレカ03R・日産のみ。LMGTEクラスでは出場全車がミシュランタイヤを選択。一方、GTCクラスのタイヤはワンメイクとなっており、今シーズンはミシュランが使用されています。

 

■公式予選

ELMSは公式予選と決勝レースを1日で開催するスケジュールで行われています。そして今大会の公式予選は、まずGTカテゴリー2クラスのセッションが10月19日(日)の午前9時30分から20分間、そして午前10時からLMP2クラスのセッションが20分間、それぞれ行われました。天候は晴れで路面はドライ、気温20℃、路面温度21℃というコンディションでした。

 

LMP2クラスの最速はまたもJOTAスポーツのNo.38 ザイテックZ11SN・日産でした。ハリー・ティンクネルのアタックにより今季5戦目にして4度目のポールポジションを獲得しました。予選2位にはトリスタン・ゴマンディがドライブしたティリエby TDSレーシングのNo.46 モーガン・日産がつけましたが、No.38 JOTAスポーツが刻んだポールタイムはNo.46 ティリエby TDSレーシングより0.7秒も速いものでした。

 

LMGTEクラスは前日に30回目の誕生日を祝ったばかりのスチュアート・ホールが予選アタックを担当したガルフ・レーシングUKのNo.85 アストンマーチン・ヴァンテージV8がクラス最速タイムをマーク。ただし、同クラスの予選はトップ4が0.25秒差の中にひしめく混戦模様でした。また、GTCクラスはルカ・ペルジアーニがタイムアタッカーを務めたSMPレーシングのNo.71 フェラーリF458イタリアGT3がトップタイムを刻みました。

 

公式予選結果(各クラス トップ3)

■LMP2クラス
1.  No.38 JOTAスポーツ(ザイテックZ11SN・日産)  1:29.497
2.  No.46 ティリエby TDSレーシング(リジェJS P2・日産)  1:30.210
3.  No.36 シニアテック・アルピーヌ(アルピーヌA450b・日産)  1:30.808
■LMGTEクラス
1.  No.85 ガルフ・レーシングUK(アストンマーチン・ヴァンテージV8)  1:37.269
2.  No.66 JMWモータースポーツ(フェラーリF458イタリア)  1:37.365
3.  No.55 AFコルセ(フェラーリF458イタリア)  1:37.416
■GTCクラス
1.  No.71 SMPレーシング(フェラーリF458イタリアGT3)  1:38.783
2.  No.98 ARTグランプリ(マクラーレンMP4 12C GT3)  1:38.874
3.  No.75 プロスピード・コンペティション(ポルシェ911 GT3R)  1:38.996

 

 

■決勝レース

公式予選の終了から3時間後の10月19日(日)午後1時30分、2014年ELMSの最後のレースが始まりました。晴天のもと、気温と路面温度はともに27℃にまで上昇していました。

 

レースはポールポジションからスタートしたJOTAスポーツのNo.38 ザイテックZ11SN・日産が順当にリードしました。しかし、フィリップ・アルバカーキからサイモン・ドランに交替した後、同車はLMGTEクラスの車両と接触。その後ブレーキに不具合を抱えることになり、大幅な後退を余儀なくされました。

 

代わってトップに立ったのはシニアテック・アルピーヌのNo.36 アルピーヌA450b・日産でしたが、セカンドスティントでトップが交替。このスティントを素晴らしいペースで走行したティリエby TDSレーシングのNo.46 モーガン・日産が先行することになりました。ところが、同車は致命的なオイルリークを抱えてリタイアに追い込まれてしまいます。

 

これにより、No.36 シニアテック・アルピーヌが再びトップに立ちました。しかしながら、先のピットストップの際に規定を超えた数のスタッフがピット作業にあたっていたことが発覚してストップ&ゴー・ペナルティが課されます。そして、そのペナルティストップを終えたところで同車は盛大にホイールスピンさせてピットアウトしたのですが、これがマナー違反とされ、3分間ものペナルティストップが追加で課されることに。これでNo.36 シニアテック・アルピーヌは5位へと後退してしまいました。

 

トップに立った車両が次々とトラブルやアクシデントに見舞われていった中、トラブルフリーの安定した走行を続けていたセバスチャン・ローブ・レーシングのNo.24 オレカ03R・日産がいつしかトップに浮上してきました。同チームは今回、プロトタイプスポーツカーで耐久レースを戦うのはこれが初めてという若手のジミー・エリクソンを起用し、レギュラードライバーのヴァンサン・カピレールと組ませる布陣で出場。スタートドライバーはカピレールが務め、その後エリクソンが2スティント連続で走行。そして最終スティントは再びカピレールが乗り、見事に勝利を手にしました。なお、今シーズンのLMP2クラスにミシュランタイヤを使用してシリーズ参戦した唯一のチームであるセバスチャン・ローブ・レーシングは、チーム設立以来初のELMS優勝を飾ることになりました。

 

2位には36秒差でニューブラッドby モーランド・レーシングのNo.43 モーガン・ジャッドが入り、レース前半における他車との接触で遅れを取ったJOTAスポーツのNo.38 ザイテックZ11SN・日産がさらに8秒差の3位でフィニッシュ。ただし、シニアテック・アルピーヌのNo.36 アルピーヌA450b・日産が5位で走り切ったことにより、No.38 JOTAスポーツはポイントランキングの逆転はならず、No.36 シニアテック・アルピーヌのネルソン・パンチアティチ/オリバー・ウェッブ/ポール・ロウ・シャタンがチームおよびドライバーの両タイトルを獲得しました。

 

LMGTEクラスはガルフ・レーシングUKの2台のアストンマーチン・ヴァンテージV8がスタートから長らくトップ2を走り続けました。しかし、レース後半においてはSMPレーシングのNo.72 フェラーリF458イタリアがアンドレア・ベルトリーニのドライブにより素晴らしいペースで走行。No.86 アストンマーチン・ヴァンテージV8をかわして2位に浮上すると、ゴールまであと50分ほどのところでNo.85 アストンマーチン・ヴァンテージV8も抜き去ってトップに立ちました。

 

その後、アストンマーチン勢は後退していき、2位にはAFコルセのNo.54 フェラーリF458イタリアが上がってきましたが、No.72 SMPレーシングは同じクラスの他車すべてを周回遅れとする強さで最終戦を制覇。前戦終了時点では断トツのポイントランキングトップだったNo.55 AFコルセが11位に終わったことにより(レース序盤にGTCクラス車両との接触によって後退し、車両のトラブルに追い討ちをかけられました)、No.72 SMPレーシングのアンドレア・ベルトリーニ/ビクトール・シャイター/セルゲイ・ズオビンがLMGTEクラスのチームおよびドライバーの両タイトルを獲得しました。

 

GTCクラスはBMWスポーツトロフィー・マルクVDSのNo.87 BMW Z4 GT3が見事なデビューウィンを達成。そして今回3位フィニッシュを果たしたNo.73 SMPレーシングのオリビエ・ベレッタ/ダビド・マルコゾフ/アントン・ラディジンが同クラスのチームおよびドライバーの両タイトルを獲得し、ロシアのSMPレーシングがGTカテゴリー2クラスのタイトルを総なめする結果となりました。

 

決勝結果(各クラス トップ3)

■LMP2クラス
1.  No.24 セバスチャン・ローブ・レーシング(オレカ03R・日産)  146周
2.  No.43 ニューブラッドby モーランド・レーシング(モーガン・ジャッド)  + 0:35.399
3.  No.38 JOTAスポーツ(ザイテックZ11SN・日産)  + 0:43.713
■LMGTEクラス
1.  No.72 SMPレーシング(フェラーリF458イタリア)  139周
2.  No.54 AFコルセ(フェラーリF458イタリア)  - 1周
3.  No.66 JMWモータースポーツ(フェラーリF458イタリア)  - 1周
■GTCクラス
1.  No.87 BMWスポーツトロフィー・マルクVDS(BMW Z4 GT3)  137周
2.  No.60 フォーミュラ・レーシング(フェラーリF458イタリアGT3)  - 1周
3.  No.73 SMPレーシング(フェラーリF458イタリアGT3)  - 1周

イベントカレンダー