【第7戦】

2012年10月 1日

S Road REITO MOLA GT-R&ミシュランタイヤ圧巻! 大逆転で今季2勝目を飾り、最終戦を待たずに2年連続GT500チャンピオンを決定!!

2012 AUTOBACS SUPER GT 第7戦

SUPER GT IN KYUSHU 300km

2012年9月30日(日) 決勝

オートポリス(大分県日田市):全長4.674km

入場者数:予選日11,200人/決勝日21,100人(主催者発表)

 2012年SUPER GTシリーズ第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 300km」の決勝レースがウェットコンディションのもとで開催され、10番手グリッドからスタートしたNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)は最終ラップでトップに立つという大逆転劇のすえに優勝。これにより、最終戦を待たずにGT500クラスのシリーズチャンピオンを獲得しました。また、GT500クラスのグリッド最後尾からのスタートとなったNo.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明)も見事な追い上げを実らせて5位でフィニッシュ。ミシュランにとっては最高の日曜日となりました。

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 強力な台風17号の接近により、決勝当日のオートポリスは朝から雨となりました。午前9時20分から開始されたフリー走行は、霧による視界不良のため、9時28分に赤旗が提示されて中断。その後も霧は晴れず、フリー走行はそのまま中止に。しかし、お昼前には霧は晴れ、決勝レースは無事行えそうな状況となりました。

 そして午後2時、オートポリスを65周するレース距離300kmの決勝レースがスタート。ミシュラン・パートナーチームの2台は、No.1 S Road REITO MOLA GT-Rはロニー・クインタレッリ、No.39 DENSO KOBELCO SC430は石浦宏明がそれぞれスタートドライバーを務めました。路面は依然としてウェットコンディションながら、いずれにせよ天候は不安定で、いつまた激しく雨が降り出すか分かりませんでした。

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 No.1 S Road REITO MOLA GT-Rはまずまずのスタートを決め、オープニングラップを終えてポジションをひとつ上げて9位に。さらに2周目には8位へと浮上していきました。No.39 DENSO KOBELCO SC430も1周目でふたつ順位を上げると、その翌周には12位に。さらに7周目には10位へとポジションアップ。このレース序盤、No.39 SC430をドライブする石浦は出場全車両の中で最も速いペースで周回を重ねており、路面コンディションと車両、そしてミシュラン・レーシングレインタイヤがベストマッチを見せていることは確かでした。

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 その後、12周目にGT300の1台がクラッシュし、処理のために16周目を終えるまでセーフティカーが導入されました。そして17周目からレースは再開。その周にNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rのクインタレッリはひとつ順位を上げて7位に浮上すると、さらに先行車両を追い詰めていきました。やがて、No.100 ホンダHSV-010 GTとNo.18 HSV-010 GT、そしてNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rの3台がダンゴ状態に。2台のHSV-010 GTよりペースは上のNo.1 GT-Rでしたが前に出るまでには至らず、そこでMOLAチームは予定を早め、24周を終えたところでNo.1 GT-Rをピットに呼び戻して、給油、タイヤ交換、ドライバー交替を行ってコースに送り出しました。この作戦は成功し、上位陣がルーティンのピットストップを終えた時点で、新たに柳田真孝が乗り込んだNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは5位を走行していました。

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 路面はいずれにせよウェットコンディションであることから、各車はレインタイヤを装着して走行していました。もっとも、雨脚が強まったり弱まったりする不安定な状態が依然として続いており、雨量が少なくなった路面に痛めつけられてタイヤにトラブルを抱えてピットインする車両が続出。そんな状況の中、柳田真孝の駆るNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rはハイペースでの走行を快調に続け、やがて4位を走行するNo.23 日産GT-Rのテールを捉えました。異なるタイヤを履いた2台のGT-Rのバトルとなりましたが、51周目、No.23 GT-Rはタイヤが限界に達してピットイン。これでNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは4位へとまたひとつポジションを上げることになりました。

 ミシュランのレーシングレインを履くGT-Rの快走はまだまだ続きました。フィニッシュまで残り10周となる頃、柳田のNo.1 S Road REITO MOLA GT-RはNo.19 レクサスSC430を追い詰め、57周目にこれをかわして3位に浮上。その翌周にはNo.24 GT-Rもパスして、ついに2位にまで上がってきました。

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 柳田の次なるターゲットはトップを行くNo.32 HSV-010 GT。柳田のラップタイムは相手より毎周2秒以上も速く、残り2周というところでNo.1 S Road REITO MOLA GT-RはついにNo.32 HSV-010 GTに追いつき、テールtoノーズの争いになりました。

 そして迎えた最終ラップ。No.1 S Road REITO MOLA GT-RとNo.32 HSV-010 GTによるサイドbyサイド、抜きつ抜かれつのバトルが、コーナーというコーナーで展開されました。その中で、No.1 GT-Rが一度は前に出ましたが、No.32 HSV-010 GTも意地を見せて抜き返してきました。しかし、No.1 GT-Rの柳田は気迫あふれるドライビングを展開、コース後半の第2ヘアピンでライバルのインを突き、勝負を決めました。

 10番手グリッドからスタートし、最終ラップの後半区間でトップに立ったNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは、そのままトップでフィニッシュラインを通過。第5戦鈴鹿1000kmに続く今季2勝目、そして4戦連続となる表彰台を獲得するとともに、最終戦を待たずにGT500クラスのドライバーおよびチームの両部門のシリーズチャンピオンを決定しました。

 なお、同じドライバー編制によるシリーズ連覇はSUPER GT史上初の快挙。最終戦を残す段階でのチャンピオン決定は2007年以来。そして柳田にとっては、これがSUPER GT参戦100戦目という記念すべきレースでした。

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 一方、GT500クラスのグリッド最後尾からスタートしたNo.39 DENSO KOBELCO SC430は、石浦宏明が8位まで順位を上げたところでピットイン。脇阪寿一にステアリングを託しました。そして、LEXUS TEAM SARDの素早いピットワークにより、No.39 SC430はピットアウトのタイミングで順位を上げることに成功。ところが、37周を終えたところで、路面の異物を拾ったことから左リアタイヤがエア漏れを喫し、タイヤ交換のために予定外のピットストップを強いられました。

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 上位陣がすべてルーティンストップを終えた時点で、No.39 DENSO KOBELCO SC430は再び14位にまでポジションを下げていました。しかし、路面の雨量は減少傾向にあったこのとき、No.39 SC430は予定外のピットストップを積極的に利用して、それまでの標準的なレインタイヤから「ドライング」と呼ぶインターミディエイトタイヤに変更。このタイヤのパフォーマンスを存分に発揮させながら、ベテランの脇阪寿一が見事な追い上げを展開しました。52周目にはNo.35 SC430をかわしてポイント圏内の10位に上がると、その翌53周目には9位に。脇阪はその後も追撃の手を緩めず、58周目には7位に、そして60周目にはNo.23 GT-Rまでかわして5位に浮上。そのポジションをしっかりとキープしてフィニッシュし、不完全燃焼に終わった予選の溜飲を下げました。

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 今大会においてミシュラン・パートナーチームの2台はともに予選で奮わず10番手および15番手グリッドからのスタートとなりましたが、決勝レースにおいてはそろって大いなる巻き返しを果たし、優勝と5位という素晴らしいリザルトと2年連続チャンピオンという栄冠を手にすることになりました。また、決勝レース中の最速ラップを記録したのはNo.39 DENSO KOBELCO SC430の脇阪寿一で、ウェットコンディションにおけるミシュランタイヤの卓越したパフォーマンスをまたしても印象づけた一戦となりました。

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柳田真孝 (No.1 S Road REITO MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「チームが良いクルマを、ミシュランさんが素晴らしいタイヤを用意してくれました。今日の優勝はチーム全体で獲った勝利。みなさんにお礼を言いたいです。

 今回は予選がうまくいかなくて後方からのスタートになりましたが、レースではロニーが抜けそうで抜けない状況の中で頑張ってくれました。僕につなげようとしてくれている想いがピットにいても伝わってきました。結果的に僕のスティントが長くなって、正直厳しいかもしれないとも思いましたが、タイヤをしっかりマネージメントすることを考えながら走りました。

 走行中は無線の調子が悪くてピットからの情報が実はうまく伝わってきていなかったこともあって、チャンピオンについてはチェッカーを受けるまでまったく考えていませんでした。僕にとってはGT参戦100戦目でしたが、レースに勝って、2年連続してチャンピオンを獲ることができて、いまは本当に最高の気分です」

ロニー・クインタレッリ (No.1 S Road REITO MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「昨日は予選がうまくいかなくて、今日は後方からのスタートになりました。前にいる数台よりも自分たちのペースの方が速いだろうと思っていましたが、簡単には抜けないだろうとも思っていました。それでいろいろシミュレーションした結果、抜けなかった場合は(ドライバーひとりあたりの規定周回数の)ミニマムでピットに入ろうと決めていました。だから早めのピットインは作戦どおりでした。

 スタート前は、レース中にコンディションがどう変わっていくのか予想し切れませんでした。ドライタイヤを選ぶことは考えていませんでしたが、レインタイヤにもいろいろ種類がある中で、少しリスクを冒すものから、より安定志向のものまで、どれを選ぶかスタートの直前まで悩んでいました。結果的には安定志向のものを選んだのですが、これが正解でした。あと、僕が早めにピットインして後半はロングスティントになったのですが、マー(柳田真孝の愛称)が最高の仕事をしてくれましたね」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「SUPER GTにおける我々ミシュランは、昨年まではチャレンジャーとしてやってきていました。まずは勉強し、次にそれをレースで確実に機能させ、その仕上げとしてチャンピオンを獲るという3つのステップで進めてきたわけです。

 そして今年はディフェンディングチャンピオンとしての強さを見せる年でした。適切なタイミングで適切なタイヤをきちんと供給し、技術的な要望にしっかりと応え、タイヤという製品だけではなくレーシングサポートとしての質を高めていくこと。ミシュランのレースでの強さというのはタイヤ単体で発揮しているものではないのです。そして、それらすべての要件においてライバルを上回ること。それが今年の課題でしたが、何とか達成できたかなと思っています。1戦を残してチャンピオンを獲れましたし。

 今回の予選の結果から、決勝はかなり厳しい内容になると予想していましたが、今日のレースではライバルが次々とタイヤのトラブルに見舞われていく中で、ミシュラン・レインタイヤの優秀さを示すことができたと思っています。我々がパートナーチームの2台に選択したのは、前半スティント、後半スティントともにノーマルレインです。これはかなり幅広いコンディションに対応できるように考えて作ってあるタイヤです。たとえば、路面が少しずつ乾いてくることによってブロックが摩耗し、そこへまた雨が降ってきたとすると水捌けが悪くて走れないということになりがちですが、我々が今回投入したレインタイヤではそうことも発生せず、狙いどおりに順調に走行を続けることができました。

 なお、No.39 DENSO KOBELCO SC430には脇阪選手のスティントの後半に「ドライング」を選択しました。これはいわゆるインターミディエイトと言われるものと同じタイプのタイヤなのですが、あの状況では最適でした。

 No.1 S Road REITO MOLA GT-Rの前半スティントを担当したクインタレッリ選手はライバルよりも速いタイムで走っていたのですが、トラフィックに詰まっていたので早めにピットインさせました。その分、柳田選手は長いスティントを走らなければならなかったし、その途中で雨の量も変わる難しいコンディションの中での走行になりましたが、そうした状況でも彼はきちんとプッシュし続けました。SUPER GT参戦100戦目に勝ってチャンピオンを決める。彼は何かを持ってますよね。100点満点です。

 とにかく、いくつもの世界的なタイヤメーカーが激しい競争を繰り広げている世界的にも稀なレースシリーズであるSUPER GTにおいて、我々ミシュランは2年連続で最高峰クラスのチャンピオンを獲得することができました。皆様からの熱いご声援、本当にありがとうございました」

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