【第8戦】

2012年10月28日

S Road REITO MOLA GT-Rが最終戦で2位入賞。5戦連続で表彰台に上り、2年連続チャンピオンの実力を見せつけて2012年シーズンを締めくくる

2012 AUTOBACS SUPER GT 第8戦

MOTEGI GT 250km RACE

2012年10月27日(日) 決勝

ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡):全長4.801km

入場者数:予選日12,500人/決勝日27,000人(主催者発表)

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 2012年SUPER GTシリーズ最終戦「MOTEGI GT 250km RACE」の決勝レースが開催され、GT500クラスのチャンピオンを前戦オートポリスですでに決定して今大会に臨んだNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)がトップとわずか0.138秒差の2位に入賞。これで第4戦菅生から5戦連続で表彰台に上ることとなり、2年連続シリーズチャンピオンにふさわしい強さを見せつけました。また、No.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明)も好走を見せて4位でフィニッシュ。これにより、No.39 SC430のランキング3位が決定し、2012年SUPER GTのシリーズ上位をミシュラン・パートナーチームの2台が占める結果となりました。

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 250kmで争われる今回のレースは、全8戦のシリーズ中、最もレース距離が短い一戦です。前日の予選はドライコンディションに恵まれたツインリンクもてぎでしたが、決勝当日は朝から雨。53周する決勝レースのスタートを迎える頃には雨は小康状態となっていましたが、路面は完全にウェットコンディションでした。そのため、コース上でセーフティカーが出場車両の一団を先導している状態のままレースをスタートさせる方式が採られることに。この場合、セーフティカー先導によるローリングラップもレース周回数に数えられるというルールです。

 そして2周のローリングラップの後、シグナルがグリーンに変わって"追い越し可"の状態になり、レースが本格的にスタートしました。予選7位だったNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rはロニー・クインタレッリが乗り込み、事実上のオープニングラップから積極果敢に攻めて1周で2つポジションをアップ。次の周には第1コーナーでNo.18 ホンダHSV-010 GTをかわし、さらにその翌周にはNo.100 HSV-010 GTを抜いて3位へと一気に順位を上げていきました。

 ミシュランのレーシングレインタイヤがまたしても猛威を奮っていることは明らかでした。水しぶきを上げながら1分52秒台で快走するNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは、10周目にはNo.23 日産GT-Rを第1コーナーでかわして2位へ。次なるターゲットはいよいよトップを行くNo.38 レクサスSC430となりました。

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 開幕戦以来の勝利を狙うNo.38 レクサスSC430は、開幕戦以来のウェイトハンデなしによる今回のレースでまたも速さを見せました。しかし、そのNo.38 SC430をクインタレッリの駆るNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは徐々に追い詰めていきました。そしてスタートから20周を終えた時点で両車の差は3秒を切り、28周を終えるとその差は2秒以内となっていました。

 レース周回数の3分の2に迫る32周目を終えたところでNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rがピットイン。柳田真孝へのドライバー交替と給油を済ませますが、タイヤ交換は行わず、わずか20秒強でコースへと復帰しました。もっとも、トップを行くNo.38 レクサスSC430も同じ作戦を採ったことから、2台の差は大きく変わることはありませんでした。それでも柳田はハイペースで追い上げ、39周を終えたところで先行するライバルとの差は1秒を切ることに。そして、翌周にはテールtoノーズの状態に持ち込みましたが、No.38 SC430をかわすところにまでは至りません。

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 その後もNo.38 レクサスSC430とNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rの2台は1秒以内の僅差で緊迫したトップ争いを続けました。本人いわく、「ペースに緩急をつけて、(前を行くNo.38 SC430に)ついたり離れたりを繰り返して」揺さぶりをかけ続けた柳田真孝。最終ラップには0.5秒差を切った状態で突入しましたが、しかし届きませんでした。スタートから終始快走を続けたNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは結局2位でチェッカー。優勝したNo.38 SC430との差はわずか0.138秒でした。

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 ミシュラン・パートナーチームのもうひとつの雄であるNo.39 DENSO KOBELCO SC430は石浦宏明がスタートドライバーを担当。9番手グリッドからスタートした石浦はオープニングラップを10位で通過すると、序盤は落ち着いたレース運びで8位前後を争いながらチャンスをうかがっていました。周回遅れなどに走行ラインを乱されることが少ないときにはNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rと同等のペースで走行する石浦のNo.39 SC430。徐々に順位を上げ、19周目に6位に浮上すると、21周目には5位へとポジションを上げてきました。

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 石浦のNo.39 DENSO KOBELCO SC430は34周を終えたところでピットイン。脇阪寿一に交替し、やはりタイヤ無交換でピットを後にしました。そして上位陣の全車がルーティンのピットストップを終えた時点でNo.39 SC430は3位へとポジションを上げてきていました。ところが、スタートから40周を過ぎたあたりになると、後方から追い上げてきたNo.32 ホンダHSV-010 GTが接近。この頃、No.39 SC430の脇阪はブレーキバランスの悪化に悩まされながらのドライビングとなっていたのでした。

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 そして44周目、No.39 DENSO KOBELCO SC430は痛恨のコースアウト。走行は続けることができましたが、ポジションをひとつ落とすことになりました。その後、上位陣に順位の変動はなく、No.39 DENSO KOBELCO SC430は予選順位から5つポジションを上げた4位でフィニッシュ。これにより、シリーズランキング3位の座が決定しました。

 全8戦による2012年のSUPER GTシリーズはこれで閉幕。ただし、11月16日(金)〜18日(日)に富士スピードウェイで開催される特別レースの「JAFグランプリ スーパーGT&フォーミュラ・ニッポン 富士スプリントカップ2012」が控えています。このイベントは、SUPER GTのGT500クラス、GT300クラス、そしてフォーミュラ・ニッポンによる3カテゴリーのレースをそれぞれ走行距離100kmで行うもの。そのGT500クラスにはNo.1 S Road REITO MOLA GT-RとNo.39 DENSO KOBELCO SC430のミシュラン・パートナーチームの2台ももちろん出場し、2012年のレースシーズンを締めくくることになります。

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柳田真孝 (No.1 S Road REITO MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「ロニーが無線で『いける』と言うので、タイヤ無交換でいくことに決めました。実際、まったく問題なくいけましたね。ただ、勝ってシーズンを終わりたかったので、すごく悔しい気分であるのが本当のところです。タイヤではライバルよりも優れている部分があったので、余計に悔しいですね。今日はNo.38 レクサスSC430の立川祐路、平手晃平の両選手が勝ち取った勝利、と受け止めることにします。それに、今回の僕たちはまた自分たちなりの課題を見つけることができたので、これまでの結果に満足することなく今後もやっていきたいと思います。

 今年僕らが使ったミシュランタイヤの開発は、去年のこのツインリンクもてぎでの最終戦が終わったところからすでに始まっていました。その成果が2年連続チャンピオンという結果につながったんです。ドライ用のタイヤもそうですが、今年はウェット用のタイヤも一段と進化していました。いろいろなシチュエーションを考えて、どんな状況においてもパフォーマンスを出せるタイヤを用意し、そして最高のサービス体制でサポートしてくれたミシュランには本当に感謝しています。でも、今後はライバル勢も当然進化させてくるでしょう。ですから、僕たちもさらに前に進み続けなければなりませんね」

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ロニー・クインタレッリ (No.1 S Road REITO MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「今日はコンディションに最適なレインタイヤを選ぶことができました。おかげで、スタート直後からタイヤのグリップがすごく良くて、ポジションをどんどん上げてトップのすぐ後ろまで行けました。気持ち的には勝ちたかったけど、2位でもすごく満足です。

 今シーズンを振り返ると、シーズン序盤は苦しい戦いが続きましたけど、シーズン中盤から僕らの総合的なパフォーマンスがどんどん上がって、いい流れに変えることができました。2年連続でチャンピオンになることができたわけですが、去年の獲得ポイントは90ポイントで、それはもう超えられないんじゃないかと思っていたけど、今年はこれで5レース連続で表彰台に上るというパフォーマンスを見せることができて、最終的には93ポイントを獲得できました。我々のチームであるMOLA、日産、そしてミシュランにとても感謝しています」

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脇阪 寿一 (No.39 DENSO KOBELCO SC430/LEXUS TEAM SARD)のコメント:

「昨日の予選もそうですが、今日はブレーキのバランスに悩まされてしまいました。

 僕らの最終的なシリーズランキングは3位。ミシュランのタイヤのパフォーマンスがあったからこそ獲れた結果です。本当にタイヤに助けられたシーズンだったと思います。逆に言えば、このタイヤを使っているからにはもっともっと上を目指さなければいけない。それはMOLAが2年連続でタイトルを獲っていることで証明されています。

 それにしても、ミシュランタイヤからものすごく勉強させてもらった1年でした。自分のレース人生の中でも貴重な1年になりました」

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石浦 宏明 (No.39 DENSO KOBELCO SC430/LEXUS TEAM SARD)のコメント:

「予選がちょっと下位だったんですけど、今日はタイヤのおかげで挽回させてもらいました。今回もミシュランのいろいろなコンディションでの強さを発揮できて、予選9位から10台近く抜いて一時は3位にまで上がったので、基本的には良いレースはできたと思います。レース序盤は前にペースの遅いクルマがいて後ろにいる車両が混乱していて、後で追い上げられるのは分かっていたので、焦らず、リスクを冒さずに行きました。

 今シーズンを振り返ると、僕らはトラブル等で落としたポイントが多かった。去年と今年、同じように20点以上を落としています。こんなことを繰り返しているようではチャンピオンは獲れないし、ミシュランにはせっかく良いタイヤ作ってもらっているのに申し訳ない。来年は絶対そういうことがないようにするために、そのあたりを僕が引っ張っていきたいと思っています」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「今回はNo.1 S Road REITO MOLA GT-RもNo.39 DENSO KOBELCO SC430もともにタイヤ無交換でレースを戦ったわけですが、これは最初からの予定ではなく、状況を見ての判断です。『グリップも変わらないし、良いレベルなので』という進言がドライバーの方からあったわけです。もちろん、タイヤの実際の状態をピットストップの際に確認しましたが、問題はなかったのでそのままいきました。

 今回、No.1 S Road REITO MOLA GT-Rに関しては、昨シーズン以上のポイントを獲得するという目標を設定してレースに臨んだのですが、実際に達成することができましたし、トータルでの強さを見せることができたのは良かったと思います。まぁ欲を言えば、ランキングで1位&2位を独占することができれば最高だったんですけどね(笑)。

 タイヤ開発についての個々の目標はかなり達成できたと思っています。100点満点で80点くらいはつけられるでしょう。ただ、また新たな課題も見えてきているので、これからも開発の努力は続けていかなければなりません。結果が出ているからといってそれに甘んじることなく、技術は技術としてきちっと開発していきたいと思っています。

 今年の採点は80点ですから、残りの20点が来年への課題です。ただし、JAFグランプリ 富士スプリントカップもまだありますし、年内の開発テストも始まります。残りの20点の課題をクリアするための作業はもう始まっているわけです。

 いずれにしましても、今シーズンも我々ミシュランのSUPER GT参戦にたくさんの方々から応援をいただきました。本当にありがとうございました」