【特別戦】

2012年11月18日

FUJI SPRINT CUP第2レースはDENSO KOBELCO SC430が8位。S Road REITO MOLA GT-Rはバッドラックに見舞われるもスピードを示す

JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON

FUJISPRINT CUP 2012

2012年11月18日(日) 決勝日2日目

富士スピードウェイ(静岡県駿東郡):全長4.563km

入場者数:41,300人(主催者発表)

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 SUPER GTスペシャルイベントのFUJI SPRINT CUPの第2レースが晩秋の富士スピードウェイで行われ、ミシュラン・パートナーチームのNo.39 DENSO KOBELCO SC430で出場した脇阪寿一が8位でフィニッシュ。No.1 S Road REITO MOLA GT-Rの柳田真孝は他車との接触が原因でピットインを強いられて14位にとどまりましたが、ピットアウト後のレース後半はトップグループを上回るペースでの走行を続けて持ち前のスピードをアピールしました。

 SUPER GT車両による唯一のスプリントレースであるFUJI SPRINT CUPは、走行距離100km(22周)をひとりのドライバーで走り切る決勝が2レース開催されます。通常のシリーズ戦と違って給油やタイヤ交換はありません。タイヤについても規制が少なく、予選で使用したタイヤで決勝をスタートする必要がないことなどから、ミシュランは新しいタイプのタイヤも持ち込んで新たなる可能性を模索しました。

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 11月17日(土)に開催された第1レースは、冷たく激しい雨によって予定周回数の半分に満たないところで終了することになりましたが、難しいコンディションで行われたこの一戦でNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rで出場したロニー・クインタレッリが優勝。GT500クラスのドライバー、チーム両部門を2年連続で制した強さを改めて示す結果となりました。

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 明くる11月18日(日)の富士スピードウェイは、前日とは一変して再び秋晴れに。そして午後3時30分にスタートが切られる第2レースには、No.1 S Road REITO MOLA GT-Rに柳田真孝、No.39 DENSO KOBELCO SC430には脇阪寿一がそれぞれ乗り込んで出場しました。

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 レースは通常のローリングスタートではなくスタンディングスタートで開始。7番手グリッドからNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rの柳田真孝が上々のダッシュを決め、オープニングラップのうちに2つ順位を上げてメインストレートに戻ってきました。しかし、スタート後の混戦の中でNo.1 GT-Rは他車と接触しており、右側のフロントフェンダーに他車の空力パーツが刺さった状態となっていました。

 走行に支障のある状態ではなかったことから柳田はそのままレースを続けていましたが、競技審判側はNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rに対してピットに入って車両の修理を行うことを命じるオレンジボールフラッグを提示。柳田はその指示に従って5周を終えたところでピットに入りました。ここでチームは、他車のパーツが刺さっていた部分への応急修理を行うとともに、タイヤがダメージを受けていた場合に備えて別のタイヤに交換してピットから送り出しました。

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 コースへと復帰したNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは最下位にまで順位を下げてしまいましたが、柳田はそこからトップグループと同等以上のペースで追い上げを開始。12周目には1分33秒978の自己ベストをマークします。その後も上位を行く車両より1秒以上速いタイムを刻み続けましたが、22周のスプリントレースにおけるイレギュラーなピットストップの影響はあまりに大きく、最終結果は14位にとどまりました。

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 一方、この第2レースでNo.39 DENSO KOBELCO SC430をドライブした脇阪寿一は10番手グリッドからスタートし、序盤は少し順位を下げた13位につけていましたが、ラップタイムの変動が激しい他のドライバーを尻目にレース後半に入っても序盤と変わらぬペースで走行。そしてゴールまで残り5周を切る頃には、先行していた2台のホンダHSV-010 GTに追いつき、3台によるバトルを展開しました。そしてラスト3周となったところで脇阪はNo.8 HSV-010 GTをかわして8位に浮上。そのポジションをキープしてチェッカーを受けました。

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 なお、このレースをもって2012年のSUPER GTはすべての公式走行セッションを終了。ミシュランにとっては2年連続でGT500クラスを制することとなった実り多きシーズンが幕を閉じました。

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柳田真孝 (No.1 S Road REITO MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「スタート自体は悪くなかったのですが、No.35 レクサスSC430を抜こうとした際にパーツを引っかけたようです。ドライビングしている分には何の問題もなかったので、なぜオレンジボール(フラッグ)が出たのか分からなかったくらいでした。

 コンディションは良かったし、ピットストップの後は他の車両とバトルすることもない状態でしたから、速いペースで走り続けることができました。タイヤのパフォーマンスも本当に安定していました。今回は予選でうまくいかなくて、レースでもそうで、ついてなかったという思いはありますね。今年はもちろん良いシーズンでしたけど、それはそれとして、FUJI SPRINT CUPは去年に続いて総合優勝したかったです。今日のレースのことを今後につなげたいと思います。課題も見つかりましたので、この冬の間にいろいろトライしていかなければいけないと思っています」

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脇阪 寿一 (No.39 DENSO KOBELCO SC430/LEXUS TEAM SARD)のコメント:

「スタートしてすぐは車両全体のバランスがあまり良くありませんでした。それがレース後半になるにつれて良くなっていったんですが、その頃には時すでに遅し、という感じでしたね。頑張りましたけど、あれが精一杯でした。この結果を真っ直ぐに受け止めて、ドライビングの仕方なり、クルマのことなり、いろいろなことをもっともっと勉強して、次につなげたいと思います。それでも、チームのこのレースでの成績は去年よりも良くなっていて、それは好材料です。ミシュランタイヤの進化を感じています。来年はもっと進化していけるように頑張ります」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「今日のレースは、結果だけを見ると下位に沈んでしまったので残念ですが、ラップタイムの推移を見ると、ピットストップ後の柳田選手のNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rは安定して速いタイムを刻めていたので、ぶつからずにレースができていたら十分トップ争いができていただろうという印象を持っています。そういう意味でも、今回は良いテストができました。No.39 DENSO KOBELCO SC430もレース中盤からは追い上げたのですが、序盤の位置が悪かったのと、前のクルマを抜くのに手こずった部分があったので、あの最終結果(8位)になったということです。

 この第2レースで2台が使用したタイヤは若干異なります。ともに今年のレギュラーシーズンの中では使っていないタイプのタイヤだったのですが、その一方はこの温度域になったら使おうと思っていたもので、もう一方は今回新しく投入したものでした。作動温度のレンジはともに低温域なのですが、No.39 DENSO KOBELCO SC430が使用したタイヤはソフト方向、No.1 S Road REITO MOLA GT-Rの方はいわば安定方向のものでした。No.1 GT-Rはレースの途中で一度ピットに入ることになり、そこで念のためにタイヤ交換も行いましたが、それまでの同じスペックのユーズドタイヤに換えています。

 これで今シーズンのSUPER GTのすべてのレースが終わったわけですが、タイヤ開発は順調に行ったと思いますし、課題に対しても一定の成果を得ることができました。このFUJI SPRINT CUPについても、リザルトは別として、ラップタイムなどのデータは悪くなかった。適切に課題を設定して、それをクリアできたシーズンでした。

 もちろん、新たな課題もたくさん見えています。どこまでやっても完璧と言える領域には達しないし、いつまでたっても満足させてくれないのがレースなんですね。

 いずれにしましても、今シーズンも絶大な応援をいただきましたファンの皆様に改めてお礼申し上げます。どうもありがとうございました!」