【GT500】

2014年6月 2日

MOTUL AUTECH GT-R今季初優勝! S Road MOLA GT-Rが2位に! ミシュラン勢が圧倒的な1-2フィニッシュ!!

2014 AUTOBACS SUPER GT第3戦
SUPER GT in KYUSHU 300km
6月1日(日) 決勝レース
オートポリス(大分県日田市):全長4.674km
入場者数:予選日1万3800人/決勝日2万4400人(主催者発表)

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SUPER GT第3戦オートポリスの決勝がレース距離300km/65周で行われ、ポールポジションからスタートしたNISMOのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)がトップの座を一度も明け渡すことのない完璧なレースを戦って待望の今季初優勝を飾りました。また、2位にはMOLAのNo.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝)が続いて、ミシュラン・パートナーチームの2台が1-2フィニッシュを達成。タイヤを酷使するコースである上に路面温度がかなりの高さとなったコンディションの中、ミシュランタイヤの高性能が圧倒的な結果によって示された一戦となりました。

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前年までは秋に行われていたSUPER GTのオートポリス大会ですが、今年は梅雨入り前の開催に。そして、このレースウィークの当地は初夏を思わせる強い日差しが照りつけ、この決勝日も晴天。標高が高いために気温こそ30℃に達することはありませんでしたが、決勝レースのスタート時刻である午後2時の時点で路面温度は43℃となっており、タイヤにとっては夏と同等の過酷なコンディションとなっていました。

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GT500車両のカーボンブレーキやタイヤに十分な熱を入れるためのウォームアップラップと隊列を整えるためのフォーメーションラップを経て、65周で争われる決勝レースは開始。フロントロウを独占したミシュラン・パートナーチームの2台、ポールポジションのNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rにはロニー・クインタレッリ、予選2位のNo.46 S Road MOLA GT-Rには本山 哲がそれぞれ乗り込み、ともにポジションを落とすことなく順調なスタートを決めると、3位につけたNo.1 レクサスRC F以下を早速引き離していきました。

とりわけNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのペースは速く、同じ日産GT-R&ミシュランタイヤのパッケージであるNo.46 S Road MOLA GT-Rを徐々に引き離していき、7周目には両車のギャップは4秒以上に。もっとも、3位以下はさらに後方で、ミシュランタイヤを履く2台の日産GT-Rのスピードが他を圧倒していました。

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また、GT500クラスのもう一台のミシュラン装着車であるNo.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTはジャン‐カール・ベルネが乗り込んで10番手グリッドからスタート。オープニングラップでひとつ順位を落とすと、8周目には周回遅れのGT300車両を抜く際にコースから飛び出してしまい、14位へと後退していました。

オートポリスはコーナーの数が多いツイスティなサーキットです。そのうえ、この日は40℃をゆうに超える路面温度となったことから、トップが22周を過ぎる頃になると早くもタイヤ交換のためにピットに入らざるを得なくなった上位チームが出てきました。他方、トップ2を占めるミシュランタイヤ装着車は安定してハイペースを刻み続けていました。

しかし、そんな彼らにも思わぬハプニングが。27周目、トップをひた走るNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトラフィックに引っかかってペースが鈍り、2位のNo.46 S Road MOLA GT-Rがすかさず急接近。その翌周にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが再び周回遅れの車両に前を塞がれた格好になって急減速し、そこへNo.46 S Road MOLA GT-Rが軽く追突してしまう事態が起こったのです。No.46 S Road MOLA GT-Rはフロント周りに軽いダメージを負ってしまいました。

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これにより、No.46 S Road MOLA GT-Rは計画より幾分早い30周終了時点でピットイン。本山から柳田真孝にドライバー交替し、タイヤ交換や給油とともに、軽く破損したフロント周りを手早く補修。タイムロスは最小限に抑え、2位のままレースを再開させました。

一方、トップを行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rはレースが折り返しを過ぎてもまだクインタレッリで引っ張り、37周を終えたところでピットへ。後続との差は大きく、ルーティンのピット作業を行ってもポジションを落とすことなくトップを保ったまま戦列に復帰しました。

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そしてGT500クラスの全車がルーティンストップを終えた時点では、松田次生が新たに乗り込んだNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rがトップを独走し、これを柳田真孝が乗るNo.46 S Road MOLA GT-Rが追うというオーダー。3位にはNo.12 日産GT-Rがつけていましたが、トップを行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rとは25秒を超える差がついていました。

また、No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTは29周を終えたところでピットストップを実施。同車の後半スティントを担当した山本尚貴は昨年チャンピオンのNo.1 レクサスRC Fとバトルを繰り広げることとなり、見事これをパス。7位へと順位を上げるとともに、積極果敢なドライビングによってサーキットに詰めかけたファンからの喝采を集めていました。

それから間もなく、GT300車両が第1コーナーを直進し、ガードレールを乗り越えてしまうほどの大きなクラッシュが発生しました。また、同じ周にはGT500クラスのNo.24 日産GT-Rが煙を上げてストップ。これらの処理のため、トップが48周目を終えたところでセーフティカーが導入されることになりました。これによりNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、2位のNo.46 S Road MOLA GT-Rに対して約15秒、3位のNo.12 日産GT-Rに対しても約15秒築き上げていたリードを一気に失うことになってしまいました。

56周目を終えたところでレースは再開。フィニッシュまで9周のスプリント勝負となりましたが、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rのステアリングを握る松田次生は闘志溢れるドライビングを見せ、普通に考えれば消耗が進んだはずのマシンとタイヤを使って58周目にはレース中の最速ラップとなる1分36秒895を叩き出します。そして力づくで後続を置き去りにし、最終的には5.788秒のリードを改めて築いてチェッカー。昨年から再びミシュランタイヤを使用するようになった日産のエースチームであるNISMOにとってはほぼ3年ぶりの勝利となりました。

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このレースウィークを通じてNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rとほぼ互角のパフォーマンスを見せ続けたNo.46 S Road MOLA GT-Rは2位でフィニッシュ。昨年はままならないレースが続いた2011年&2012年の2年連続GT500チャンピオンチームが、シリーズ戦においては2012年の最終戦以来となる表彰台獲得を果たしました。なお、3位にはNo.12 日産GT-Rが入り、GT-R勢による表彰台独占のレースとなりました。

また、No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTは山本尚貴がステアリングを握ったレース後半にはまずまずのペースで周回。7位をキープしてレースを走り切りました。

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松田次生 (No.23 MOTUL AUTECH GT-R/NISMO)のコメント:

「今年NISMOに移籍して、これまでの2戦は悔しいレースが続きました。もちろん、僕だけでなくチームのみんなが悔しい思いをしていて、それが今回の結果につながったように思います。1カ月前のテストから好調でしたが、直前になって特別規則によって空力仕様が変更されることになり、少し不安もあったんですが、今回は予選から流れが良かった。でも、ここまで完勝できるとは思っていませんでした。それに、快調にトップを走っていたらセーフティカーが入ってマージンがなくなるなど、簡単には勝たせてもらえませんでしたね(苦笑)。

 今回はGT-Rが表彰台を独占する結果になりましたが、それは1995年以来ということで、当時の僕は高校生でした。その表彰台独占が再現されたレースで、自分がドライバーとして表彰台の中央に立つことになったのは感激ですね。

 ともかく、今回はクルマもタイヤも素晴らしかった。だからレース終盤になってもプッシュしていくことができて、1分36秒台がマークできたんでしょうね。でも、今回の優勝はあくまで通過点です。次戦の菅生でも良いレースをするとともに、一層気を引き締めてクルマとタイヤの開発を進めて、絶対にチャンピオンを獲りたいですね」

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ロニー・クインタレッリ (No.23 MOTUL AUTECH GT-R/NISMO)のコメント:

「去年NISMOに移籍してから初めて優勝することができました。今回は走り始めから速かったし、トラブルもまったくありませんでした。クルマとタイヤが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、私自身も思い切ってプッシュできました。ただ、ツギオさんがドライブしているときにセーフティカーが出て、『やっぱり簡単には勝てないなぁ』と(苦笑)。それでもリスタートではツギオさんが良いダッシュを見せてスパートして、優勝することができました。

 今回は路面温度が高かったからなのか、これまでのオートポリスでのレースで問題になっていたピックアップ(コース上のタイヤカスがタイヤのトレッド面に貼りついて本来のグリップを得られなくなる症状)もあまり気になりませんでした。次戦の菅生も今回と同じく熱いコンディションでのレースです。今回の優勝でランキング4位になったようですが、もっともっとランキング上位に行けるよう頑張ります」

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本山 哲 (No.46 S Road MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「想定していたよりも気温と路面温度が少し高くなって、クルマとタイヤのマネージメントが重要なレースになりましたね。レースの組み立てとしては中盤からプッシュして追いついていくという計画でいて、それは予定どおりでした。タイヤも良いパフォーマンスで応えてくれました。ただ、GT300のトラフィックにつかまって23号車(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)とぶつかったのは予定外。本当に"痛い"ハプニングでした(苦笑)。

 優勝できなかったのは悔しいけど、昨日の予選から速さを見せることができたし、何より久々の表彰台で、チームにとってはうれしい週末になりました。僕にとっても、MOLAに移籍して初めての表彰台で、今日は素直にそれを喜びたいです。次戦の菅生は5月の公式テストでも調子が良かったし、個人的にも得意なコース。"次こそは優勝を!"の気持ちでいっぱいです」

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柳田真孝 (No.46 S Road MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「僕はタイヤを持たせることには結構自信があるんです。だから今回はタイヤに厳しいとされるオートポリスだけに、"レース後半が勝負"と思っていました。でも、セーフティカーが入ってペースが遅くなってタイヤを冷やしてしまいました。最終的にはトップとの差はそれなりに詰めることができたのですが、(自分がタイヤに熱を入れ直している間に)相手のタイヤコンディションを復活させることになったんじゃないかと思います。詰めが甘かったみたいで悔しい気持ちもあるし、個人的にはもっと接近戦でのバトルを楽しみたかったという気持ちもありますが、それでもチームとしては久々の表彰台で、今後に向けて弾みがつきました。次回はぜひとも優勝したいですね」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「何事もなく、普通に走れてゴールすればこうなる、というところを示すことができたレースでした。

 使用したタイヤは、2台のGT-Rは第1スティント、第2スティントともにハードタイヤ、18号車(No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GT)はミディアムハードで両スティントを走りました。23号車(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)は37周まで走りましたが、GT500のピットインのタイミングでトラフィックを避けた戦略で、その方が良ければもっと走ることもできました。

 第1スティントが終わった段階で、タイヤの状態が安定していて、摩耗も問題ないことが分かったので安心できました。タイヤは期待どおりの性能を発揮しました。18号車も第2スティントで長く走ったにもかかわらずその終盤にベストタイムを記録しています。これで各チームとも自分たちのパッケージが強いということが証明されたので、今後のレースにさらなる自信を持って臨めると思います」