【GT500】

2014年10月 5日

S Road MOLA GT-Rが今季初のポールポジションを獲得! MOTUL AUTECH GT-Rが3位につけ、ミシュラン勢が予選1位&3位を占める!

2014 AUTOBACS SUPER GT第7戦

BURIRAM UNITED SUPER GT RACE

10月4日(土) 公式予選
チャン・インターナショナル・サーキット(タイ):全長4.554km
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熱帯特有の暑さの中でSUPER GT第7戦タイの公式予選が行われ、前日の練習走行でトップタイムをマークしたNo.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝)がQ1(予選第1セッション)を2位、Q2(予選第2セッション)をトップで抜けて今季初のポールポジションを獲得。ポイントリーダーであり、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)がGT500クラスの中で最も重いウェイトハンデを課せられながらも予選3位を奪い、ミシュランタイヤを履く2台の日産GT-Rが予選トップ3のうち2つのスポットを占める結果となりました。

なお、GT500クラスにおけるもう一台のミシュランタイヤ装着車であるNo.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GT(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ)は予選9位となり、5列目のグリッドから明日の決勝レースをスタートすることになりました。

■公式練習

午後の公式予選に先立ち、10月4日(土)の午前中には2時間の公式練習が行われました。青空から強い日差しが降り注ぎ、午前10時のセッション開始時ですでに気温は34℃、路面温度は48℃に達していました。

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このチャン・インターナショナル・サーキットでのレース開催が今回初めてということで、前日には2時間の練習走行が特別に行われ、No.46 S Road MOLA GT-Rがトップタイム、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが3番手タイムをそれぞれ記録して、ミシュラン勢は上々の立ち上がりに。新しい舗装には車両が周回を重ねるごとにタイヤのラバーが乗り、路面のグリップレベルはこの土曜日の2時間の公式練習の間にもかなりの上昇を見ることになりました。

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そしてこの公式練習はミシュラン以外の3メーカーのタイヤを履く車両がトップ3を分け合う結果になりました。このセッションにおけるトップタイムを記録したのはNo.12 日産GT-Rで、2番手タイムはNo.24 日産GT-R、3番手タイムはNo.32 ホンダNSX CONCEPT-GT。GT500クラスに出場する3台のミシュラン・パートナーチーム車両の中での最速はNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rで6位。No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTは9位、そして前日の練習走行ではトップだったNo.46 S Road MOLA GT-Rは10位でした。

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このセッションにおける各車の主眼は明日の決勝レースに向けて車両のセッティングを合わせ込むことにあり、ひたすらタイムを出すために走ったわけではない中でのベストタイムの順位にそれほど大きな意味はありません。それでも、前日の練習走行とは趣が異なる結果が出てきたことにより、その後の公式予選や決勝レースがひと筋縄では行かないことが予感させられました。

なお、No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTにはこのセッション中にGT300車両との接触があり、そこで受けたダメージの修理のためにしばらくピットに張り付くことを余儀なくされていました。

■Q1(予選第1セッション)

公式予選は午後3時から開始。気温は33℃、路面温度は48℃でした。

GT300クラスのQ1に続いてGT500クラスの15分間のQ1が行われました。15台が出走し、上位8台がQ2に進出できるというこのセッションにおいて、その序盤から意欲的にアタックしていったのは今回好調のNo.24 日産GT-Rでした。同車は1分24秒926を記録し、このQ1のトップを奪い取りました。

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2番手タイムを記録したのは柳田真孝がステアリングを握ったNo.46 S Road MOLA GT-Rで、1分25秒125が自己ベスト。続く3位には松田次生がドライブして1分25秒163を刻んだNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが入り、ミシュランタイヤ装着車2台がこのセッションの2位と3位を占めてQ2進出を果たしました。

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一方、フレデリック・マコヴィッキィがQ1を担当したNo.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GTは、1分25秒789という自己ベストをマークしたものの、Q2に進出できる8位圏内に入るには0.065秒届かず予選9位という結果に。なお、このQ1は1位から11位までが1秒以内にひしめくという僅差の争いでした。

■Q2(予選第2セッション)

GT500クラスのQ2は午後4時から12分間で実施されました。

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8台が出走した中で真っ先に1分24秒台のタイムをマークしてきたのは、Q1でも1分25秒を唯一切っていたNo.24 日産GT-Rでした。しかしほどなくして、No.46 S Road MOLA GT-Rが本山 哲のアタックにより1分24秒704をマーク。前日の練習走行で自身が記録した最速ラップ1分26秒298を大幅に上回るタイムでした。そして、この本山のタイムを更新する車両はついに現れず、No.46 S Road MOLA GT-Rが昨年の第4戦菅生以来となるポールポジションを獲得しました。

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予選2位はNo.24 日産GT-R。そして予選3位にはロニー・クインタレッリがドライブしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが食い込みました。同車はGT500クラスで最も重い60㎏(*)のウェイトハンデを課せられているにもかかわらず、1分24秒974とやはり1分25秒を切る好タイムを記録し、ポイントランキングでトップに立つ地力の高さを示しました。

※注:今大会は最終戦のひとつ前のレースであることから、レギュレーションにより各車は「前戦までの獲得ポイント×1kg」という計算で導き出されたウェイトを搭載します。

また、今シーズンのGT500クラスのレギュレーションでは、ハンデウェイトが50㎏を超える場合、その50㎏分は燃料流量リストリクターを用いて調整し、残り分は実際のウェイトとして搭載することになっています。

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本山 哲 (No.46 S Road MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「タイでの初レース、そして初開催のサーキットという記念すべきレースでポールポジションを獲ることができてうれしいです。Q1でマー(コンビを組む柳田真孝の愛称)が2位につけていて、タイヤやエンジンも含めてクルマのポテンシャルが十分なことは分かっていましたし、それほど無理することなくポールを獲れたという感じです。ウチのチームはここまで不運なトラブルやハプニングが続いてなかなか好成績を残せずにきているので、今回のポールはチームのみんなにとっても励みになったと思います。

 この新しいサーキットは、こちらに来る前にコース図を見ていた段階では『フラットで単調で、攻め甲斐のなさそうなコースだなぁ』と思っていました。でも実際に走ってみると、路面は予想以上にグリップするしコーナーにはカント(傾斜)も付いていてコーナリングスピードが高い。各コーナーそれぞれに攻め甲斐があって、大好きなサーキットになりました(笑)。コース中盤以降のテクニカルなセクションはドライビングも難しいし、反対にコース前半の高速なセクションでは特にバックストレートが幅広いからここでスリップストリームを使ってその後のヘアピンへのアプローチでブレーキング勝負になる。レースではそこが勝負ポイントになると思います。

 明日の決勝は、このサーキットでの記念すべき初レース。マーとふたりで頑張って、SUPER GTの面白さをサーキットに来てくれたファンの皆さんにお見せしながらも、独走して今季初優勝を狙います!」

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柳田真孝 (No.46 S Road MOLA GT-R/MOLA)のコメント:

「昨日の走り出しからクルマの調子は良かったんですが、今朝はちょっとトラブルが出て、少し自信をなくした状態でQ1に臨むことになりました。でも、そこで思いのほかクルマのフィーリングが良くて好タイムをマークすることができました。

 このコースは、ストレートの長い高速セクションからコース後半のテクニカルなセクションまでいろいろありますが、何よりも「走りやすい」という印象です。個人的には第6コーナーから第7コーナーにかけての区間が好きですね。全開で行けるかどうかというギリギリのところで、どこまでアクセルを戻さずに走れたかが予選タイムに大きく影響したような気がします。

 ポールポジションを獲れたことはもちろんうれしいのですが、大事なのは明日の決勝。とても多くのお客さんが来てくれると聞いていますが、皆さんに良いレースをお見せしたい。SUPER GTの面白さを伝えながら、最終的には絶対に優勝したい。そう思っています」

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松田次生 (No.23 MOTUL AUTECH GT-R/NISMO)のコメント:

「今日の予選での僕らは、あれが目一杯でしたね。46号車(No.46 S Road MOLA GT-R)がポールポジションを獲り、GT-R+ミシュランタイヤのパッケージが高いポテンシャルを持っていることは証明できていますが、僕たちは燃料リストリクターを絞られている2台のうちの1台ということがあって、さらに前のポジションにはちょっと手が届きませんでした。

 それにしても問題は明日の決勝レースです。ここのコースは抜きにくいと言う人も少なくないようですが、それはトップスピードに差がない場合。僕たちは燃料リストリクターを絞られているから、ポジションをキープするのは簡単じゃないかもしれませんね。あと、コース後半のテクニカルなセクター3でどれだけタイヤをマネージメントできるかも重要になってくると思います。予選ではアクセルを踏み切りで行けましたが、決勝ではロングラップでも勝負ですから。何とか頑張って、表彰台を目指したいと思っています」

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ロニー・クインタレッリ (No.23 MOTUL AUTECH GT-R/NISMO)のコメント:

「今日の午前中の練習走行では、クルマのフィーリングは良かったのですが実際のタイムは思ったよりも伸びませんでした。それが午後の予選に入ると、Q1でツギオ(松田次生)が予想以上のタイムを出してくれました。おかげでQ2での僕は自信を持って走ることができて、予選3位を獲ることができました。このポジションはうれしいですね。

 このコースは、昨日初めて走ったときはちょっと難しい印象でしたけど、どんどん路面が出来上がってきて、自分も走り慣れてくると、なかなか面白いサーキットだなと思うようになってきました。レイアウト的にはテクニカルコースで、クルマやタイヤなどのパッケージがまとまっていないと速く走ることは難しいように思います。燃料リストリクターを絞られている僕らはライバルよりも前のクルマを抜いていくことが大変なので、この3番手グリッドというスタートポジションを生かして上位を走り続けて、そして最後は表彰台に上れたら最高ですね」

ウイダー モデューロ 童夢レーシング(No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GT) 田中光太郎エンジニアのコメント:

「今日の我々はドライバー2人にコメントさせるのは酷かなと思える状況です。尚貴は午前中の公式練習でGT300と接触して、それでかなりナーバスになっていたし、フレッドさん(フレデリック・マコヴィッキィ)は予選で精一杯のアタックをやってくれたけれども、結局Q1敗退となってしまいましたから。

 公式練習での接触による車両へのダメージを予選に引きずったということはまったくなかったと思います。フィーリングは悪くなかったようだし、ドライビングも完璧でした。それでもQ1敗退となったのは、クルマの速さが足りなかったから、ということに尽きます。ミシュランがせっかくいいタイヤを作ってきてくれたのにゴメンナサイ、という気持ちです。明日の決勝レースはしぶとく走って、ひとつでも上のポジションでゴールできるよう頑張ります」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「46号車(No.46 S Road MOLA GT-R)のポールポジション獲得は素晴らしく、素直にうれしく思います。ただ、それを可能にするポテンシャルと速さを持っていることは分かっていました。一方、23号車(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)が予選3位を奪ってきたことは相当すごいと思います。燃料リストリクターによる出力規制を受けながらあのポジションまで上がってこられるというのは総合力の高さのなせる業です。18号車(No.18 ウイダー モデューロNSX CONCEPT-GT)は僅差でQ2に進めませんでしたが、そのことにはトラフィックの影響もありました。ではポールを狙えたかというと、それはちょっと厳しかったとは思います。残念でした。

 現時点までで言えば、我々が持ち込んだタイヤそのものは外してはいないと評価しています。ただ、レースのスティントに相当する距離を走っているわけではないので、大当たりかどうかというのは明日の決勝を終えてみなければ分かりません。もちろん、シミュレーションを行ってきた中で『これだな』というものを持ってきています。チームもドライバーも、『この温度で、この路面で、このスペックのタイヤだったら、こうなるはずだな』というものはありますし。

 いずれにしても、ライバルも我々も、このコースに合わせ込んでタイヤを作ってきているわけではないので、技術的な実力がそのまま結果に反映されてくるのは、次にこのサーキットでレースが開催されるときになると思います」