【GT300】

2014年11月15日

スバルBRZ R&D SPORT苦戦、予選は19位と不本意な結果に

2014 AUTOBACS SUPER GT第8戦(最終戦)

MOTEGI GT 250km RACE
11月15日(土) 公式予選
ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡):全長4.801379km
入場者数:15,500人(主催者発表)
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全8戦からなる2014年のSUPER GTシリーズ最終戦の公式予選がツインリンクもてぎで行われ、GT300クラスにおいてミシュランタイヤを唯一使用するR&DスポーツのNo.61 スバルBRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人)は前戦のタイで手応えを得た新しいセッティングの方向性が今大会の条件にうまくマッチせず苦戦。Q1(予選第1セッション)で19位に終わり、今年初めてQ2(予選第2セッション)進出を逃す結果となりました。

前戦がシリーズで唯一の海外開催イベント(第7戦タイ)であったことから、車両や機材の輸送との兼ね合いにより、通常はレースの約1カ月前に行われている公式テストが今回の最終戦もてぎに向けては事前に実施されませんでした。そこでSUPER GTシリーズを運営しているGTA(GTアソシエイション)では、今大会の公式スケジュールが始まる前日の11月14日(金)に3時間の公式テストのセッションを設定しました。

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第7戦タイでのNo.61 スバルBRZ R&D SPORTは、意図せぬ車両規定違反によって予選タイム抹消のペナルティを受けましたが、決勝レースでは最後尾グリッドからスタートすると終始力強い走りを展開。最終的には17ものポジションアップを遂げて5位でのフィニッシュを果たしました。そのタイでトライして手応えを得た新しいセッティングはこのツインリンクもてぎにおいても有効に違いないというチームの読みから、No.61 スバルBRZ R&D SPORTはタイの決勝レースを戦ったセッティングをそのまま持ち込んで今回の公式テストを走り始めました。

しかしながら、タイより30℃近くも路面温度が低いことはやはり大きく、No.61 スバルBRZ R&D SPORTは思うようなグリップを得ることができずもがきました。無論、ミシュランはこの晩秋のツインリンクもてぎにおける低温のコンディションを想定し、それに対応した仕様のタイヤを持ち込んでいます。その上で、タイ仕様の車両セッティングのままでは今回のレースを十分に戦えないことはもはや明らかでした。

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そこでチームは空力面を中心に大幅なセッティング変更を実施。2時間の公式テストのセッションの最後まで粘り強く模索を続けました。それでも適正なバランスを見出すには至らず、ベストタイムは佐々木孝太が記録した1分51秒743で、クラス21位という下位に沈みました。

明くる11月15日(土)の午前中に行われた公式練習でもNo.61 スバルBRZ R&D SPORTはセッティング出しに専念しました。ブレーキングからコーナーへのターンインにおいてはそれなりにタイヤを路面に押し付けて機能させられるようになってきましたが、コーナーを立ち上がっていく局面ではトラクションを路面に伝えることがまだ十分にできていないレベルから脱せずに2時間のセッションを終了。自己ベストは1分50秒332で、前日のものを1秒411も短縮しましたが、それでも出走23台中19位につけるにとどまりました。

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スバルテクニカインターナショナル(株) モータースポーツプロジェクト室 辰己英治氏のコメント:

「前戦で走ったタイのチャン・インターナショナル・サーキットはBRZ GT300にとっては決して得意とは言えないレイアウトのコースでしたが、そこで最後尾スタートから追い上げて5位を得られたことからも、苦手なコースでもセッティング次第で戦えると確信したつもりでした。しかし、そのセッティングが今回まったく通用しないことが明らかになりました。ミシュランは当然この路面温度を想定したタイヤを用意してくれていますし、実際、今日(11月15日)の公式練習のGT500クラスではミシュラン装着車(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)がトップタイムを出しているわけですから、この低温のコンディションに我々の持ち込みセットが対応できていないのだと言わざるを得ません。昨日の公式テスト、そして今日の公式練習と、計5時間の走行セッションを使って空力を中心に大きくセッティングを変更して模索してきたのですが、それでもベストな仕様を見つけることはできなかった、というのが正直なところです」

■Q1(予選第1セッション)

11月15日(土)午後1時30分、GT300クラスのQ1(15分間)が始まりました。気温は14℃で路面温度は21℃。晴天で、日差しは強いものの、風が吹けば寒さが身に堪えるコンディションでした。

いつものレース以上に各車が入念にタイヤを温める中、真っ先に好タイムをマークしてきたのはポイントリーダーであるNo.4 BMW Z4 GT3でした。他の車両がまだ1分52秒台のタイムを刻むに留まっていた中で、公式練習での自己ベストを大きく上回る1分48秒461をマークしてきました。と思いきや、その直後にトップタイムが更新されます。ランキング2位につけるNo.11 メルセデス・ベンツSLS AMG GT3が一気に1分48秒の壁を破り、1分47秒717をマーク。このタイムをもってトップでQ2進入を果たしました。

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一方、佐々木孝太がこのQ1を担当したNo.61 スバルBRZ R&D SPORTは、コーナー脱出時に十分なトラクションを得られない状態で臨まざるを得ず、最終的には1分50秒052にまでタイムを縮めたものの、午前中の公式練習と同じ19位という結果に。上位13台が進出できるQ2には当然届かず、ミシュランタイヤを履いた昨シーズンと今シーズンを通じて初めてとなるQ1敗退を喫する結果となりました。

なお、Q1でトップタイムを刻んだNo.11 メルセデス・ベンツSLS AMG GT3がQ2でも最速で、シリーズ最終戦のポールポジションを手中にしました。

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佐々木孝太 (No.61 スバルBRZ R&D SPORT/R&Dスポーツ)のコメント:

「なかなか厳しい状況です。ミシュランタイヤの実力を僕らのマシンがまだ発揮できていないということですね。今回は空力的にもチャレンジをしてきたし、エンジンの特性も将来を見据えて進化をさせてきた。それだけに本当に残念です。

 明日の決勝レースに向けてはセッティングを大きく変えるかもしれませんが、それによって劇的にグリップが良くなるというような楽観的な考え方はしないようにしようと思います。『タイヤを最後までもたせる』という考え方も忘れずにいたいんです。みなさんのためにも諦めずに最後までレースを走り切りたいですから」

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スバルテクニカインターナショナル(株) モータースポーツプロジェクト室 辰己英治氏のコメント:

「最後までベストなセッティングを見つけることができませんでした。事前に想定していたセッティングが完全にNGであることが分かったので、明日の決勝レースに向けては大きく内容を変えるつもりです。もう失うものはありませんから。方向性としては、簡単に言えばダウンフォースを大幅に増やすイメージです。ストレートでのスピードを追求しても、コーナリングがきちんとできなければ意味がありません。現状の車両でどうやればミシュランが用意してくれたタイヤを機能させられるのか、今晩中に徹底的に追求したいと思います。それが成功するにしても失敗するにしても、今後の貴重なデータになると信じてやるつもりです」

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日本ミシュランタイヤ(株) モータースポーツマネージャー 小田島広明のコメント:

「昨日(11月14日)3時間、今日(11月15日)2時間とあった練習走行でチームも様々なトライをしていました。しかし、マシンが本来の実力を出し切れていない状況にあるようで、予選は下位に終わってしまい非常に残念です。明日の決勝レースで挽回してくれることを期待したいと思います」