【セブリング12時間】

2012年3月17日

ミシュラン装着車が記念すべきWEC初戦を制す

2012年WEC(世界耐久選手権)/ALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)開幕戦セブリング12時間

■2012年3月16〜17日

■セブリング・インターナショナル・レースウェイ(アメリカ・フロリダ州):全長6.017km

 

 今年、新たに設立されたWEC(世界耐久選手権)とALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)の双方の開幕戦となるセブリング12時間が開催され、ミシュランタイヤを使用するアウディ・スポーツ・チーム・ヨーストのNo.2アウディR18 TDI(A.マクニシュ/T.クリステンセン/R.カペッロ)が総合優勝、新生WECの最初のウィナーとなりました。

 今大会のエントリー総数は64台で、うち30台がWEC登録車両という構成。その内訳は、LM P1クラス9台、LM P2クラス9台、LM GTE Proクラス5 台、LM GTE Amクラス7台というものでした。

 3月16日金曜日の午後に行われた公式予選は、トップカテゴリーのLM P1クラスに参戦する唯一のワークスチームとして3台のアウディR18を送り込んできたアウディ・スポーツ・チーム・ヨーストの独壇場となりました。ポールポジションを奪ったのは同チームのNo.1アウディ(A.ロッテラー/B.トレルイエ/M.ファスラー)で、A.ロッテラーが1分45秒820のタイムを記録。後続の2台もチームメイトで、2番手をNo.2アウディ(A.マクニシュ/T.クリステンセン/R.カペッロ)、3番手をNo.3アウディ(T.ベルンハルト/R.デュマ/L.デュバル)が占めました。

 

 ワークス勢に続く予選4位には、WECエントラントではなく、ALMSエントラントのNo.6 HPD ARX-03a・ホンダ(L.ルーア/K.グラフ/S.パジュノー)が1分47秒537のタイムで入り、これにNo.15 OAKペスカロロ・ジャッド(G.モロー/B.バゲット/D.クライハマー)が1分48秒319のタイムで続きました。

 

 LM P2クラスのトップは1分50秒467を記録したNo.24モーガン・ジャッド(J.ニコレ/M.ラーユ/O.プラ)で予選総合順位は11位、LM GTEクラスは1分58秒427をマークしたNo.51フェラーリF458イタリア(G.フィジケラ/G.ブルーニ/T.ヴィランダー)がトップ(予選総合31位)となりました。

 

 12時間の決勝レースは3月17日土曜日に開催され、午前10時30分にスタートが切られました。まずトップに立ったのはA.マクニシュのNo.2アウディで、ポールポジションにつけたA.ロッテラーのNo.1アウディに先行。その後もマクニシュのリードは続き、レース開始から1時間経過時点では、トップにA.マクニシュのNo.2アウディ、2位にT.ベルンハルトのNo.3アウディ、3位にM.ファスラーのNo.1アウディと、ワークス・アウディ勢が3位までを占め、4位にレベリオン・レーシングのN.ジャニがドライブするNo.12ローラB12/60 Coupé・トヨタが続きました。LM P2クラスのトップはV.ポトリッキオのNo.44 HPD ARX 03b・ホンダで総合10位。LM GTEクラスは、レース序盤はT.ヴィランダーが乗るNo.51フェラーリF458イタリアがリードしましたが、その後J.メロがドライブするNo.59フェラーリF458イタリアがトップに立ちました。

 

 スタートから2時間が過ぎても3台のワークス・アウディ勢のリードは変わらず、総合4位・ガソリンエンジン搭載車トップのポジションもNo.12ローラ・トヨタが占めていました。ところがその後、M.ファスラーがドライブ中のNo.1アウディがLM GTEクラスのフェラーリと接触。ファスラーは再走までに大きくタイムをロスしてしまいました。これにより3位にはNo.12ローラ・トヨタが浮上。一方、No.1アウディにはロッテラーが乗り込み、最速タイムをマークしながら追い上げを開始しました。

 一方、LM P2クラスはNo.95 HPD ARX 03b、No.23オレカ03・ニッサン、No.49オレカ・ニッサンの3台が僅差でトップを争う状況となっていました。

 

 レース全体の3分の1を終えた時点でも総合トップはNo.2アウディ、2位もNo.3アウディ、そして3位にはアクシデントで遅れたNo.1アウディが盛り返してきていました。ガソリン車のトップにはNo.6 HPD ARX 03aがつけ、アウディ勢と同ラップの4位を走るという健闘を見せていました。HPD勢はLM P2クラスでも上位を占め、No.49オレカ・ニッサンを抑えてNo.055 HPD ARX 03bとNo.44 HPD ARX 03bが1、2位をキープしていました。

 

 No.1アウディを再び不運が襲ったのは、スタートから6時間近く経過した16時10分。ギアボックスの電子系統のトラブルによりピットガレージへと運ばれてしまい、M.ファスラーがステアリングを握ってコースに復帰したときにはトップから17周遅れの総合34位まで後退していました。

 

 結局、2台のワークス・アウディの優位はその後も変わることはなく、T.クリステンセンがステアリングを握るNo.2アウディR18がトップでチェッカーフラッグを受け、38.4秒差の2位にL.デュバルの駆るNo.3アウディが続きました。総合3位はLM P2クラスのNo.44 HPD ARX 03b・ホンダ(V.ポトリッキオ/R.ダルジール/S.サラザン)が入り、4、5位にもLM P2クラスのNo.055 HPD ARX 03b・ホンダ、No.24OAK・ジャッドが続きました。そして総合6位/LM P1クラス3位にはNo.16ペスカロロ・ジャッド(E.コラール/J.C.ブイヨン/J.ジュス)が入りました。

 

 レースを通して上位につけていたレベリオン・レーシングのNo.12ローラ・トヨタは、レース終盤になってコース上にストップ。再走は果たしましたが、上位入賞を逃すこととなりました。なお、No.1アウディは総合16位/LM P1クラス6位でレースを終えました。

 

 LM GTEクラス優勝はALMSのトップチーム、BMWチームRLLがエントリーさせたNo.56 BMW M3 GT(J.ハンド/D.ミュラー/J.サマートン)のものとなりました(総合18位)。

 

 高いエネルギー効率を示したチームを表彰する『ミシュラン・グリーンXチャレンジ』では、総合20位/LM GTEクラス3位に入ったNo.71フェラーリF458イタリア(A.ベルトリーニ/O.ベレッタ/M.チオッチ)が1位となりました。

 

ニコラ・グーベール(ミシュラン・レーシング テクニカルディレクター)のコメント:

「新たにスタートした世界耐久選手権と10年以上の歴史を持つアメリカン・ル・マン・シリーズは、ともに非常に激しい争いが展開されるシリーズであり、そしてともに我々ミシュランがタイヤの優位性を立証したいと希望する場ですが、その双方の開幕戦であるセブリング12時間で勝利を得ることができて喜んでいます。数多くの新しいテクノロジーを導入しながら、2012年の耐久レースシーズンは自動車のエネルギー効率向上という見地で新たな段階へと進んでいます。我々ミシュランは、こうした動きに対応する新たなタイヤを作り出していくことによって、この進化とともに今後も歩んでいきます」