【2015】

2015年6月12日

ル・マン2015フォトレポート 6月11日:公式予選2日目

恐るべきスピードでポルシェが今年のル・マンの予選を席巻しました。ニール・ジャニがタイムアタックを行ったNo.18 ポルシェ 919ハイブリッドは従来のコースレコードを約5秒も更新するラップタイムを叩き出してポールポジションを獲得。さらに2台の919ハイブリッドが続き、ポルシェ・チームは予選トップ3独占を果たしました。

これに続いたのはアウディ・スポーツ・チーム・ヨーストの3台のアウディR18 e-tronクワトロで、さらにトヨタGAZOOレーシングの2台のトヨタ TS040ハイブリッドが続き、メーカーごとにポジションが明確に分かれた予選結果となりました。

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2日間・計3回のセッションに分けて延べ6時間半にわたって行われた公式予選でしたが、6月11日(木)の予選2日目に行われた2回目と1回目のセッションでは幾度も発生したアクシデントの影響によって走行を行えない状態が長く続いたことから、多くの車両が前日の1回目のセッションにおいて記録したラップタイムを更新することなく終わりました。

  

ポルシェ・チームの場合は端的で、No.18 ポルシェ 919ハイブリッドをドライブしたニール・ジャニが3分16秒887という驚異的なタイムを記録したのは1回目のセッションの計測周回1周目でのことでした。

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ティモ・ベルンハルトのアタックによって3分17秒767を記録して予選2位となったNo.17 ポルシェ 919ハイブリッドと、ニック・タンディがマークした3分18秒862によって予選3位となったNo.19 ポルシェ 919ハイブリッドも、やはり1回目のセッションの序盤でそれぞれの自己ベストを刻んだ格好になりました。

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WEC(FIA世界耐久選手権)のシーズン前に行われた公式テストの段階から、今年のポルシェは一発の速さが際立っていることは明らかでした。そこでアウディとトヨタは、今回のル・マンの予選においても決勝レースに向けた車両のセットアップやタイヤの見極めに専念。レースにおいていかに力強く戦うかということに焦点を置いていました。

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そうした中でも各々タイムアタックを行い、アウディはロイク・デュバルによって自己ベストタイムが記録されたNo.8 アウディ R18 e-tronクワトロが陣営の最上位につけました。これに昨年大会の優勝トリオであるマルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエの3人が乗るNo.7 アウディ R18 e-tronクワトロ、そしてWECにはシリーズ参戦していないNo.9 アウディ R18 e-tronクワトロが続きました。

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WECの通常のシリーズ戦と同じく2台体制で出場するトヨタでは、ステファン・サラザンが自己ベストを記録したNo.2 トヨタ TS040ハイブリッドが、僚友車のNo.1 トヨタ TS040ハイブリッドを僅差で上回る形になりました。

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なお、No.1 トヨタ TS040ハイブリッドには、昨年のWECのドライバーチャンピオンであるセバスチャン・ブエミとアンソニー・デビッドソンのふたりとともに、昨年は日本人ドライバーとして初めてル・マン24時間のポールポジションタイムを叩き出した中嶋一貴が乗り込みます。

中嶋はWEC第2戦でハイスピードクラッシュに見舞われ、腰椎を圧迫骨折という重傷を負いましたが、それからわずか1カ月でレースへの復帰を果たすことに。実際のドライビングにおいても万全の状態であることを示しました。

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今回のル・マンが初めての実戦となる前輪駆動LMP1の日産GT-R LMニスモは、出場する3台のうちの2台が1回目の予選セッションが始まってもしばらく走り出せない状態でしたが、やがて3台ともにコンスタントに走行。ラップタイムはLMP2クラスのトップをわずかに上回るレベルにとどまりますが、ハリー・ティンクネルが同車の自己ベストタイムを記録したNo.22 日産GT-R LMニスモが陣営の最上位となる総合12位に。No.23 日産GT-R LMニスモが総合13位に続きました。

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1990年大会の予選でポールポジションを奪った日産R90CKのカラーリングをイメージした特別色をまとうNo.21 日産GT-R LMニスモは、今回がル・マン初出場となった松田次生のドライブによって3回目のセッションの後半にタイムアタックを実施。思うようにクリアラップを取れない状況が続き、総合15位から決勝レースをスタートすることになりました。

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フェラーリ、アストンマーチン、ポルシェ、そしてWECにはシリーズ参戦していないコルベットの4強が拮抗した争いを見せるLMGTE Proクラスは、アストンマーチン・レーシングのNo.99 アストンマーチン・ヴァンテージV8がクラス最上位を獲得。以下、クラス5位までの予選順位をAFコルセのフェラーリ F458イタリアとアストンマーチン・ヴァンテージV8が交互に得て、クラス6位にNo.63 シボレー・コルベットC7.R、7位&8位にポルシェ・チーム・マンタイの2台のポルシェ 911 RSRが続く結果となりました。

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なお、クラス6位のタイムを記録したNo.63 シボレー・コルベットC7.Rですが、2回目のセッションにおいてヤン・マグヌッセンのドライブ中にポルシェ・カーブでクラッシュを喫して大破。マグヌッセンにケガはありませんでしたが車両は修理不能なほどのダメージを受けており、残念ながら同車は決勝出場を断念することとなりました。

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明くる6月12日(金)に走行セッションはなく、現地時間の午後5時30分からル・マン市内の中心部で全出場ドライバーが登場するドライバーパレードが行われます。

2015年ル・マン24時間 公式予選結果

■LMP1クラス
1.  No.18 ポルシェ 919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ)  3:16.887
2.  No.17 ポルシェ 919ハイブリッド(T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー)  3:17.767
3.  No.19 ポルシェ 919ハイブリッド(N.ヒュルケンベルグ/E.バンバー/N.タンディ)  3:18.862
4.  No.8 アウディ R18 e-tronクワトロ(L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス)  3:19.866
5.  No.7 アウディ R18 e-tronクワトロ(M.ファスラー/A.ロッテラー/B.トレルイエ)  3:20.561
6.  No.9 アウディ R18 e-tronクワトロ(F.アルバカーキ/M.ボナノーミ/R.ラスト)  3:20.997
7.  No.2 トヨタ TS040ハイブリッド(A.ブルツ/S.サラザン/M.コンウェイ)  3:23.543
8.  No.1 トヨタ TS040ハイブリッド(A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴)  3:23.767
9.  No.12 レベリオンR-One・AER(N.プロスト/N.ハイドフェルト/M.ベシュ)  3:26.874
10. No.13 レベリオンR-One・AER(A.インペラトーリ/D.クライハマー/D.アプト)  3:28.930
11. No.4 CLM P1/01・AER(S.トルマー/P.カファー/T.モンテイロ)  3:36.825
12. No.22 日産GT-R LMニスモ(H.ティンクネル/M.クルム/A.バンコム)  3:36.995
13. No.23 日産GT-R LMニスモ(O.プラ/J.マーデンボロウ/M.チルトン)  3:37.291
14. No.21 日産GT-R LMニスモ(松田次生/M.シュルツィスキー/L.オルドネス)  3:38.691
■LMP2クラス
1.  No.47 オレカ 05・日産(M.ホーソン/R.ブラッドレー/N.ラピエール)  3:38.032
2.  No.26 リジェ JS P2・日産(R.ルシノフ/J.カナル/S.バード)  3:38.939
3.  No.47 ギブソン 015S・日産(G.ヒルシュ/G.パレトー/J.ランカスター)  3:38.958
■LMGTE Proクラス
1.  No.99 アストンマーチン・ヴァンテージV8(F.リース/A.マクドウォール/R.スタナウェイ)  3:54.928
2.  No.51 フェラーリ F458イタリア(G.ブルーニ/T.ヴィランダー/G.フィジケラ)  3:55.025
3.  No.97 アストンマーチン・ヴァンテージV8(D.ターナー/S.ミュッケ/R.ベル)  3:55.466
4.  No.71 フェラーリ F458イタリア(D.リゴン/J.カラード/O.ベレッタ)  3:55.582
5.  No.95 アストンマーチン・ヴァンテージV8(M.ソレンセン/N.ティーム/C.ニガード)  3:55.783
6.  No.63 シボレー・コルベットC7.R(J.マグヌッセン/A.ガルチア/R.ブリスコー)  3:55.963
■LMGTE Amクラス
1.  No.98 アストンマーチン・ヴァンテージV8(P.ダラ・ラナ/P.ラミー/M.ラウダ)  3:55.102
2.  No.83 フェラーリ F458イタリア(F.ペロード/E.コラール/R.アグアス)  3:56.723
3.  No.72 フェラーリ F458イタリア(V.シャイター/A.ベルトリーニ/A.バソフ)  3:56.877