【2015】

2015年10月10日

4年目のWEC富士! 昨年大会のポールタイムを4秒以上更新する圧巻のパフォーマンスでNo.17 ポルシェ 919ハイブリッドがポールポジションを奪取!

2015WECFIA世界耐久選手権)第6戦 富士6時間 公式予選

■10月10日(土)

■富士スピードウェイ(静岡県駿東郡):全長4.563km

  

世界最高峰の耐久レースシリーズであるWEC(FIA世界耐久選手権)の日本ラウンド「富士6時間」の公式予選が行われ、ポルシェ・チームのNo.17 ポルシェ 919ハイブリッド(T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー)がポールポジションを獲得。予選2位にもNo.18 ポルシェ 919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ)がつけ、ポルシェがまたしてもフロントロウを独占する結果となりました。

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かつて、FIA(国際自動車連盟)グループC規定のプロトタイプスポーツカーによって争われ、高い人気を誇ったWEC。その名称を用いたレースシリーズが四半世紀以上の時を経て復活したのは2012年のことでした。そして同年からシリーズの一戦が日本の富士スピードウェイで行われており、今回で4回目(4年目)の開催となります。

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■総エントリー台数:31台

  • LMP1クラス:9台(ミシュランタイヤ装着車:全車)
  • LMP2クラス:8台(ミシュランタイヤ装着車:0台)
  • LMGTE Proクラス:7台(ミシュランタイヤ装着車:全車)
  • LMGTE Amクラス:7台(ミシュランタイヤ装着車:全車)

  

WECはコントロールタイヤ制ではなく、複数のタイヤメーカーによる自由な競争が認められています。それにもかかわらず、今大会に出場するLMP1、LMGTE Pro、LMGTE Amの3クラスのすべての車両がミシュランタイヤを使用します。それは、これらの車両を走らせる各エントラントがミシュランタイヤの性能を高く評価し、それを使用することを望んだ結果なのです。

  

WEC富士6時間に出場する計23台のユーザー車両のためにミシュランは計2300本のタイヤを富士スピードウェイに持ち込んでいます。

なお、この週末の富士スピードウェイでは、全4戦で争われるアジアン・ル・マン・シリーズの2015/2016年シーズンの開幕戦と、アジア諸国で全13戦で争われているアウディR8 LMSカップの第10戦&第11戦も行われます。その両シリーズにおいて唯一の公式タイヤサプライヤーの役割を務めているのがミシュランであり、当社にとってはまさに総力体制で臨む週末となっています。

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今回の富士6時間においてミシュランは、トップカテゴリーであるLMP1クラスのために5種類のタイヤを用意しています(サイズはどの種類も前後ともに31/71-18)。

このうち、ドライコンディション用スリックタイヤに関しては、路面温度の使用対象レンジが20〜40℃の「高温用ソフト」と、20℃以下の「低温用ソフト」の2種類の選択肢があります。今大会ではドライコンディションの場合でも路面温度は17〜25℃程度で推移するとミシュランは見込んでおり、「高温用ソフト」と「低温用ソフト」のどちらでもいける状況もあると思われますが、その場合、各チームはそれぞれの戦略に基づいて独自のタイヤ選択を行うことになります。

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また、LMP1クラス専用のタイヤとして「ミシュラン・ハイブリッド」があります。トレッド面にグルーブ(溝)がなく、見た目はドライコンディション用のスリックタイヤと変わりませんが、ドライからハーフウェット、そしてある程度のウェットコンディションにも対応するミシュラン独自のレーシングタイヤです。2012年にデビューし、改良を重ねながらすでに4シーズンにわたって使用されてきた実績があります。

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そして本格的なウェットコンディション用としては、グルービング率が異なる「ウェット」と「フルウェット」の2種類のレインタイヤを用意しています。

  

一方、LMGTE ProクラスおよびLMGTE Amクラスに対しては4種類のタイヤを用意しています(サイズはどの種類も、フロント30/68-18、リア31/71-18)。ドライコンディション用スリックタイヤは、路面温度の使用対象レンジが18〜40℃の「ミディアム」と、18℃以下の「低温用ミディアム」の2種類。そしてウェットコンディション用レインタイヤはLMP1クラス用と同様にグルービング率が異なる「ウェット」と「フルウェット」の2種類を用意しています。

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なお、6時間の決勝レースにおいて各車が使用できるタイヤは、プロトタイプカテゴリー、GTカテゴリーともに6セット=24本までとなっています。

  

  

【公式予選】

[10月10日(土)/コース:ドライ/気温:17℃/路面温度:20℃(セッション開始時)]

  

ル・マン24時間を除くWECのシリーズ戦では、予選はプロトタイプカテゴリーとGTカテゴリーに分けて20分ずつのセッションで実施されます。その各セッションの中では各出場車両の2名のドライバーが走行してタイムアタックを行い、両ドライバーのベストラップの平均タイムによって予選順位が決定されるというシステムになっています。

  

公式予選を迎えた富士スピードウェイは曇天。雨が降り落ちる様子はなく、完全なドライコンディションのもとで極めてハイレベルなタイムアタックが繰り広げられました。

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プロトタイプカテゴリーの20分間の予選セッションは午後2時10分から行われました。そしてLMP1クラスおよび総合のポールポジションを獲得したのは、一昨年までF1世界選手権を戦っていたマーク・ウェバーとティモ・ベルンハルトがタイムアタックを担当したNo.17 ポルシェ 919ハイブリッドでした。同車が記録したアベレージタイムは1分22秒763。昨年大会でアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミのふたりがトヨタTS040ハイブリッドで記録したポールタイム1分26秒886を4.123秒も一気に更新するという圧倒的な速さでした。なおポルシェ陣営としては、昨年の第6戦上海以来、9戦連続でのポールポジション獲得となりました。

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予選2位に続いたのはロマン・デュマとマルク・リーブがドライブしたNo.18 ポルシェ 919ハイブリッドでした。これによりポルシェは、昨年の最終戦インテルラゴス6時間以来、7戦連続のフロントロウ独占を果たしました。

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結果的には予選におけるポルシェの牙城は崩れなかったわけですが、その内容は前戦までとはやや異なっていました。2台のアウディ R18 e-tronクワトロが明らかにポルシェ 919ハイブリッドとの差を詰めてきたのです。

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予選3位にはアンドレ・ロッテラーとブノワ・トレルイエという日本でのレース経験の長いふたりがタイムアタックを担当したNo.7 アウディ R18 e-tronクワトロがつけましたが、それは予選2位となったNo.18 ポルシェ 919ハイブリッドのアベレージタイムにわずか0.011秒届かなかっただけのことでした。また、ルーカス・ディ・グラッシとロイク・デュバルがアタックを行ったNo.8 アウディ R18 e-tronクワトロも、僚友車とは0.163秒、No.18 ポルシェとは0.174秒という僅差の予選4位に。そしてNo.7 アウディのトレルイエが叩き出した自己ベストタイムはNo.18 ポルシェの両ドライバーの自己ベストを上回っており、アウディ陣営の巻き返しが見て取れる予選内容となりました。

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過去3大会のWEC富士6時間をすべて制してきたのはトヨタGAZOOレーシングです。ただし、今シーズンはポルシェとアウディにパフォーマンスで大きな差をつけられており、今大会の予選においても中嶋一貴とセバスチャン・ブエミが予選を担当したNo.1 トヨタ TS040ハイブリッドがポールタイムから2.309秒差の5位、ステファン・サラザンとマイク・コンウェイがドライブしたNo.2 トヨタ TS040ハイブリッドがさらに0.255秒遅れの6位にとどまる結果に終わりました。

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ただし、トヨタ TS040ハイブリッドとしてはポールポジションを獲得した昨年大会の予選より1.814秒もアベレージタイムを上げてきています。それでもポルシェとアウディには大きく水を開けられているわけで、最新のLMP1マシンの開発競争の激しさがうかがえるところと言えるでしょう。

  

GTカテゴリーの上位クラスであるLMGTE ProクラスはAFコルセの2台のフェラーリF458イタリアが予選トップ2を独占する結果となりました。FIA世界耐久GTドライバーカップランキングで2位につけるダビデ・リゴンとジェームズ・カラードのNo.71 フェラーリ F458イタリアがクラス最速で、これにチームメイトで昨年のチャンピオンであるジャンマリア・ブルーニとトニ・ヴィランダーのNo.51 フェラーリ F458イタリアが僅差の2位で続きました。

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前戦のサーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間ではLMGTE Proクラス予選最速を奪ったアストンマーチン・レーシングのNo.99 アストンマーチン・ヴァンテージV8は、今回はアレックス・マクドウォールとフェルナンド・リースのドライブで予選3位に。そして前戦のウィナーで、リヒャルト・リーツとミケール・クリステンセンのふたりで戦っているポルシェ・チーム・マンタイのNo.91 ポルシェ 911 RSRが予選4位に続きました。

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なお、リーツはFIA世界耐久GTドライバーカップランキングでトップに立っており、今回クラス予選最速を奪ったNo.71 フェラーリのリゴンとカラードとのポイント差は11点という状態で残り3戦に臨みます。

  

GTカテゴリーの下位クラスであるLMGTE Amクラスは、パオロ・ルベルティとジャンルカ・ローダがタイムアタックを担当したラルブル・コンペティションのNo.50 シボレー・コルベット C7.Rが今シーズン初めて同クラスのポールポジションを獲得。今シーズンのLMGTE Amクラスで開幕5連勝を飾ってきているSMPレーシングのNo.72 フェラーリ F458イタリアが予選2位につけていますが、約1.5kmのロングストレートを持つ富士スピードウェイで形勢に何らかの変化があるのか注目されます。

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6時間にわたるWEC富士の決勝レースは10月11日(日)の午前11時にスタートが切られます。

  

  

公式予選結果(各クラストップ6/トップ3

■LMP1クラス

  1. No.17 ポルシェ 919ハイブリッド(T.ベルンハルト/M.ウェバー/B.ハートレー) 1'22.763
  2. No.18 ポルシェ 919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ) 1'23.071
  3. No.7 アウディ R18 e-tronクワトロ(M.ファスラー/A.ロッテラー/B.トレルイエ) 1'23.082
  4. No.8 アウディ R18 e-tronクワトロ(L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス) 1'23.245
  5. No.1 トヨタ TS040ハイブリッド(A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴) 1'25.072
  6. No.2 トヨタ TS040ハイブリッド(A.ブルツ/S.サラザン/M.コンウェイ) 1'25.327

■LMP2クラス

  1. No.26 リジェ JS P2・日産(R.ルシノフ/J.カナル/S.バード) 1'31.529
  2. No.28 リジェ JS P2・日産(G.ヤカマン/L.F.デラニ/R.ゴンザレス) 1'31.750
  3. No.43 モーガン Evo・SARD(P.ラゲ/O.ウェッブ/C.カミング) 1'32.163

■LMGTE Proクラス

  1. No.71 フェラーリ F458イタリア(D.リゴン/J.カラード) 1'38.295
  2. No.51 フェラーリ F458イタリア(G.ブルーニ/T.ヴィランダー) 1'38.403
  3. No.99 アストンマーチン・ヴァンテージV8(A.マクドウォール/F.リース/S.ミュッケ) 1'38.540
  4. No.91 ポルシェ 911 RSR(R.リーツ/M.クリステンセン) 1'38.751
  5. No.92 ポルシェ 911 RSR(P.ピレ/F.マコヴィッキィ) 1'38.864
  6. No.97 アストンマーチン・ヴァンテージV8(D.ターナー/J.アダム) 1'38.979

■LMGTE Amクラス

  1. No.50 シボレー・コルベット C7.R(G.ローダ/P.ルベルティ/N.シルヴェスト) 1'39.901
  2. No.72 フェラーリ F458イタリア(V.シャイター/A.ベルトリーニ/A.バソフ) 1'40.128
  3. No.98 アストンマーチン・ヴァンテージV8(P.ダラ・ラナ/P.ラミー/M.ラウダ) 1'40.442