【第6戦】

2011年5月30日

ラリー・アルゼンチン "ソフトタイヤ"がハードな一戦を制す!

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 WRC第6戦ラリー・アルゼンチンは、セバスチャン・オジェ(シトロエンDS3 WRC)が終盤までトップを快走したものの、残り3ステージというところで痛恨の転倒。チームメイトのセバスチャン・ローブ(シトロエンDS3 WRC)が前戦に続く今季3勝目、そしてラリー・アルゼンチン通算6勝目をマークすることとなりました。

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 ローブは、デイ1日中のサービス手前のタイムコントロールに指定時刻より早くチェックインしたということから1分のペナルティを受けていましたが、それを跳ねのけての勝利となりました。そのローブと最後まで優勝を争ったミッコ・ヒルボネン(フォード・フィエスタRS WRC)は、わずか2.4秒届かなかったものの、安定した走りを続けて2戦連続の2位に入りました。また、転倒後、再スタートは切ることができたオジェは3位でフィニッシュし、悔しいラリーとはなりましたが、貴重なポイントを重ねることができました。

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 南米アルゼンチンにおいてラリーは国民的な人気があり、この週末のスペシャルステージには数十万人の観客が押し寄せました。その一方で、今回のラリー・アルゼンチンは、ミシュランにとってひときわ大きな試練を課してきたイベントでした。スペシャルステージの大半はグラベル路面でしたが、一部にはアスファルト路面の区間が設けられていました。それでもルール上、最高峰のワールドラリーカーが使えるタイヤは1種類だけ。すなわち、このラリーがデビュー戦となった「ミシュラン・ラティテュード・クロスS1」は、そもそもはグラベルラリー用タイヤ(しかもソフトコンパウンド)でありながら、かなりの距離のアスファルト区間においても破綻することなくラリーカーの足元を支え続けられる能力が要求されたのです。しかし、ラティテュード・クロスS1はその困難な任務を完遂。各パートナーチームの戦いを力強くサポートしました。

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なお、ミシュランのモータースポーツ総責任者を務めるニック・ショロックは、ミシュラン・ラティテュード・クロスS1がこのラリー・アルゼンチンで見せたパフォーマンスに喜ぶ一方、グラベル路面とアスファルト路面の区間が混在する、いわゆるミックス・サーフェイス・ステージに疑問を呈し、それがクルーの安全性に及ぼす悪影響について指摘しています。

  

ニック・ショロック(ミシュラン・モータースポーツ総責任者)のコメント:

「ミシュランはラティテュード・クロスS1をグラベルで使用するために開発しました。実際、ここアルゼンチンの大半を占めるグラベルステージでは、柔らかなダート路面でのパフォーマンスと、鋭く尖った石にも容易には突き破られない耐パンク性を兼ね備えた高い戦闘力を発揮したと評価しています。一方、SS4/SS7とSS8/SS12にアスファルト区間がかなりの距離で設定されていたことは、そもそもアスファルト用ではないラティテュード・クロスS1にとっては厳しい試練でした。当然のこと、タイヤの摩耗率が限界ギリギリに達したケースもありました。ミシュランが最も重要視し、優先すべきと位置づけているのは安全であることです。トラブルによってパートナーチームに迷惑をかけるようなことがなく済んだのは幸いでした」

 

ジャック・モレリ (ミシュラン・ラリープログラム・マネージャー)のコメント:

「もし雨が降っていれば、私たちのソフトコンパウンドのグラベルタイヤは一段と摩耗率が低く抑え込まれ、ドライバーたちはまさに安全に今回のイベントを戦うことができただろうと思います。実際、天候が不安定なもとで使用されることは、私たちのWRC用タイヤの設計・開発には当然折り込み済みです。私たちは、パートナーチームからの要望に合わせて戦闘力と強靱さのバランスを取り、ミシュラン・ラティテュード・クロスの各モデルを開発していますが、ドライビングスタイルの違いやマシンのさらなる進化に合わせて、今後一層のファインチューニングを行っていきます」

  

WRC次戦は、6月16〜19日の第7戦アクロポリス・ラリー。WRCイベントの中でも最もタイヤに厳しい「悪路」で定評のあるラリーを迎えます。

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WRC第6戦ラリー・アルゼンチン使用タイヤ

ミシュラン・ラティテュード・クロスS1 主要データ

 

■サイズ:17/65R15

■トレッドパターン:1種類

■コンパウンド:1種類(ソフト)

 

基本的には低めの気温の中での柔らかなグラベル路面のスペシャルステージ向けに開発されたタイヤです。ミシュランはアルゼンチンに約1000本のラティテュード・クロスS1を持ち込み、各パートナーチームに供給しました。