【第2戦 ラリー・スウェーデン: レポート】

2014年2月10日

ラトバラ快勝&ミケルセン快走! スタッドタイヤ「ミシュラン・Xアイス・ノース2」、グラベル露出の悪条件に耐え抜く

WRCでシーズン唯一のフルスノーイベントであるラリー・スウェーデンはフォルクスワーゲン・モータースポーツのヤリ‐マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が快勝。早い段階から雪の下のグラベルが顔をのぞかせる難しいコンディションのラリーとなりましたが、ミシュランが投入したWRC公式スタッドタイヤ「ミシュラン・Xアイス・ノース2」は高いパフォーマンスを安定して発揮し続け、パートナーチーム各クルーの戦いを支え抜きました。

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ラリーはその序盤からフォルクスワーゲン・ポロR WRCを駆る3人のドライバーが他のライバルたちを圧倒する速さを見せてきました。中でも今回特に目立つ活躍を見せたのが24歳のノルウェー人ドライバーであるアンドレアス・ミケルセンで、ラリー初日(デイ1)はディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・オジェと互角に渡り合いながらトップを争い続けました。

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それでもデイ1はオジェがミケルセンを5.8秒リードする形で終了。ところが、明くるデイ2の最初のSS8でオジェがコース脇の雪溜まりに突っ込んでスタックしてしまいます。観客の手助けを得て再スタートはできたものの、ここで約4分半ものタイムロスを喫し、前戦のラリー・モンテカルロに続く開幕2戦連続優勝の可能性は事実上潰えてしまいました。

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オジェの脱落により、トップ争いはミケルセンとヤリ‐マティ・ラトバラというフォルクスワーゲン勢による一騎討ちの構図に変わりました。年齢では4歳違いのこのふたりですが、18歳のときからトップカテゴリーのワールドラリーカーに乗り、今年で12年目を数えるラトバラがキャリアでは圧倒的に上。それでも今回のミケルセンは劣らぬスピードを見せ続け、トップのラトバラに遅れることわずか3.6秒の2位でデイ2を終えました。

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しかし、最終のデイ3に入るとラトバラがいよいよその底力を発揮してきました。この日の前半に設定されたSS17からSS20までの4本のスペシャルステージすべてでトップタイムを叩き出してきたのです。対するミケルセンはSS18でコーナーをショートカットした際に右フロントサスペンションにダメージを負ってしまい、SS20後のサービスでようやくメカニックによる修理作業を受けることができたときにはラトバラに42.7秒もの差をつけられていました。

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ラトバラはミケルセンに対するリードを最終的に53.6秒にまで広げて今季初優勝をマーク。このラリー・スウェーデンで通算3度目となる勝利を飾りました。そしてミケルセンが2位で続いたことにより、フォルクスワーゲン勢の1-2フィニッシュに。初優勝の可能性も十分にある戦いを見せたミケルセンでしたが、実はこれがWRCで初めての表彰台登壇でした。

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3位にはシトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチームのマッズ・オストベルグ(シトロエンDS3 WRC)が入りました。デイ2の序盤から2台のフォルクスワーゲンに続くポジションを走り続けましたが、ミケルセンがSS18でサスペンションを傷めたことにより、この同胞の後輩ドライバーの背後に一気に迫っていきました。最終的には5.9秒届きませんでしたが、「パワーステージ」と称される最終ステージを制してラリーの総合成績に関係なく付与されるボーナスポイント3点を獲得。今年シトロエンに移籍して初めての表彰台を得ました。

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ラリー前半はオストベルグとの3位争いを繰り広げたMスポーツ・ワールドラリーチームのミッコ・ヒルボネン(フォード・フィエスタRS WRC)は4位でフィニッシュ。これに、今回スポット参戦ながらもよく健闘したオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が続きました。また、デイ2最初のステージでコースアウトを喫して一時は総合20位まで落ちたセバスチャン・オジェは、その後、激走に次ぐ激走でトップタイムを並べ続け、最終的には総合6位にまでポジションを挽回してラリーを終えました。

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なお、今回がデビュー2戦目であったヒュンダイi20 WRCはティエリー・ヌービルとユホ・ハンニネンのドライブで2台出場しましたが、岩にホイールを強打するなどしてともにフロントサスペンションを破損させてリタイアに。もっとも、スピード的には歴戦のライバルたちに大きく見劣りするものでなく、ヒュンダイ・シェル・ワールドラリーチームはそれなりの手応えと自信を得てスウェーデンを後にすることができたようでした。

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今年のラリー・スウェーデンは、12の異なるコースが用意され、それらをすべて2度ずつ走行することで計24のステージをこなすという設定でした。コースはすべて雪に覆われたコンディションであることを前提としていましたが、この週の当地は気温が氷点下5℃〜プラス2℃とこの時期としては比較的温かくなり、多くのコースでは路面を覆う雪の層が薄くなってしまっていました。結果、多くのコースの2走目では雪の下のグラベルが掻き出され、スタッドタイヤにとってはグリップ力を生み出しにくく、かつ、トレッドに打ち込まれたスタッドがダメージを受けやすいコンディションとなってしまいました。

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しかしながら、あらゆる性能を妥協なく追求し、すべてにおいて卓越することを目指す「ミシュラン・トータル・パフォーマンス」フィロソフィーのもと、タイヤの構造やトレッドパターン、スタッドの形状や材質、そしてトレッドブロックへのスタッドのマウント方法や接着方法などについて徹底的な検証を行って開発されたWRC公式スタッドタイヤ「ミシュラン・Xアイス・ノース2」(サイズ:15/65-15 [ISO/JIS表示195/65R15])は、1本のタイヤにつき384本が埋め込まれたスタッドの脱落をほとんど起こすことなく難コンディションを戦い抜きました。

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ジャック・モレリ(ミシュラン・グループ ラリープログラムマネージャー)のコメント:

「10年も前のことではありませんが、10/65-16サイズの以前の我々のスタッドタイヤと比べて、最新の『ミシュラン・Xアイス・ノース2』のスタッドの保持能力はほぼ10倍も向上しています。実際、今回のラリー・スウェーデンは我々が予想していたよりもタイヤにかなり厳しいコンディションとなってしまいましたが、スタッドが抜け落ちてしまうという問題はまったくと言っていいほど起こりませんでした」

 

 

2014年WRC(FIA世界ラリー選手権)第2戦ラリー・スウェーデン
スタート:2月5日(水)/フィニッシュ:2月8日(土)
スペシャルステージ:全24カ所=計323.54km/総走行距離:1583.33km
ステージ路面:雪/氷
[最終結果]
1.              ヤリ‐マティ・ラトバラ(フィンランド)            フォルクスワーゲン・ポロR WRC
2.              アンドレアス・ミケルセン(ノルウェー)            フォルクスワーゲン・ポロR WRC
3.              マッズ・オストベルグ(ノルウェー)                   シトロエンDS3 WRC
4.              ミッコ・ヒルボネン(フィンランド)                   フォード・フィエスタRS WRC
5.              オット・タナク(エストニア)                               フォード・フィエスタRS WRC
6.              セバスチャン・オジェ(フランス)                      フォルクスワーゲン・ポロR WRC
7.              ヘニング・ソルベルグ(ノルウェー)                   フォード・フィエスタRS WRC
8.              ポンタス・ティドマンド(スウェーデン)            フォード・フィエスタRS WRC
9.              クレイグ・ブリーン(アイルランド)                   フォード・フィエスタRS WRC
10.            クリス・ミーク(イギリス)                                 シトロエンDS3 WRC