【2015】

2015年7月 6日

ハンデの上を行く強さ! オジェが今季5勝目! WRC2選手権ではミシュランの新型グラベルタイヤがデビューウィンを達成!

2015年WRC(FIA世界ラリー選手権)第7戦ラリー・ポーランド

■スタート:7月2日(木)/フィニッシュ:7月5日(日)
■スペシャルステージ:19本(313.53km)/総走行距離:1192.50km
■ステージ路面:グラベル

  

WRC第7戦ラリー・ポーランドは、実施されたスペシャルステージのほぼ90%をトップスターターとして走ったセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が、路面の掃除役を延々こなしながらもライバルたちのチャージを跳ねのける強さで今季5勝目をマークしました。また、サポート選手権であるWRC2選手権では、このシリーズの出場車両に合わせて専用開発したグラベルラリー用新型WRC公式タイヤ「ミシュラン ラティテュード クロスS80」および「H90」がデビュー。シュコダ・モータースポーツのシュコダ・ファビアR5により1-2フィニッシュを飾りました。

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今シーズンのWRCでは、ポイントランキングトップでそのラリーを迎えたドライバーは、オープニングからデイ2の最後までのすべてのスペシャルステージを原則的に1番手の出走順で臨まなければならないというルールになっています。これはシーズンの約3分の2を占めるグラベルラリーにおいては重大な話で、ポイントリーダーであるドライバーは後から走るライバルたちよりトラクションを得にくい路面を延々走らなければならないことになります。

それにもかかわらず、今シーズンも圧倒的なランキングトップを行くディフェンディングチャンピオンのセバスチャン・オジェは、200km/hオーバーのトップスピードに幾度となく達するようなハイスピードイベントである今回のラリー・ポーランドにおいてもトップスターターであるハンデを感じさせない素晴らしい走りを披露し続けました。

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昨今のラリーではひとつのコースをスペシャルステージとして2回使用するのが定石であり、各コースの1回目の走行における1番手走者のオジェには柔らかなグラベルが最も多く堆積している状態の路面を走らなければならないハンデがさすがに重くのしかかりましたが、それでもゼッケン1のフォルクスワーゲン・ポロR WRCはトップから大きく引き離されることのない上位タイムを刻み続けていました。

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そして、出場全車が一度通過し、柔らかなグラベルが蹴り飛ばされてその下の路盤が露出した状態となってきた各コース2回目の走行に入ると、トラクション不足のハンデがなくなったオジェが俄然トップタイムを連発。各コース1回目の走行においてビハインドを負ったところから一気に巻き返し、デイ1を堂々のトップで終えてみせたのでした。

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デイ2も同様の展開となり、丸2日間にわたって不利な出走順での戦いを余儀なくされ続けたはずのオジェがトップをキープして最終日のデイ3に突入することになりました。これを5.6秒差で追ったのはチームメイトのアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)でしたが、路面の掃除役からついに解放されたオジェはデイ3に設けられた2本のスペシャルステージをともに最速タイムで駆け抜けます。結果、オジェはミケルセンに対するリードを8.1秒差に広げてフィニッシュし、文句なしの内容で今シーズン5勝目を飾りました。

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ミケルセンはまたしてもキャリア初優勝に手を届かせられなかった格好にはなりましたが、2位でのフィニッシュは今シーズンにおける彼のベストリザルト。そしてこの結果により、ポイントランキングでもオジェに次ぐ2位に浮上することとなりました。

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3位にはMスポーツ・フォードのオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が入りました。第3戦ラリー・メキシコではコース脇の貯水池に突っ込むというアクシデントに見舞われたことで思わぬ話題をさらってしまったこのエストニア人ドライバーですが、今回はデイ1前半のSS3からSS5まで3ステージ連続でトップタイムを叩き出し、堂々ラリーをリードしました。

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続くデイ1後半でのタナクは、気温や路面温度が高まり、硬い路盤が露出してきた状況の中でもソフトコンパウンドの「ミシュラン LTXフォースS4」で押し通したことが災いした格好になってポジションを落としましたが、デイ2に入っても3本のステージでトップタイムを奪うという力強いパフォーマンスを披露。ヤリ‐マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)との3位争いに競り勝つ形でキャリア通算2度目のWRC表彰台を獲得しました。

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また、今回のラリー・ポーランドにおいてミシュランは、WRC2選手権に出場する車両のためのグラベルラリー用新型WRC公式タイヤ「ミシュラン ラティテュード クロスS80」(ソフトコンパウンド)および「ミシュラン ラティテュード クロスH90」(ハードコンパウンド)をデビューさせました(サイズはいずれも205/65R15)。

  

WRC2選手権はグループR4、グループR5、そしてスーパー2000というカテゴリーの車両に乗るクルーによって争われるWRCのサポート選手権で、エントラントはシリーズ全13戦のうち7戦に出場し、そのうちの上位6戦分の獲得ポイントによって争われるものです。今回のラリー・ポーランドにおけるWRC2選手権エントラントは27台を数えるなど活況を呈しています。また、ミシュラン、ピレリ、D-Mack、ハンコックという4つのタイヤメーカーがそれぞれ精力的な活動を行っており、活発なタイヤ競争が見られるシリーズでもあるのです。

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そしてミシュランは今回、WRC2戦線に特化したグラベルラリー用WRC公式タイヤ「ミシュラン ラティテュード クロスS80」および「H90」を投入。トレッドパターン以外のすべてを一新したこの新型タイヤは、パワフルなワールドラリーカー用の「ミシュラン LTXフォースS4」および「H4」と比べてトレッドやサイドウォールをよりフレキシブルな設計とし、結果的にワールドラリーカー用より柔らかなコンパウンドを使用することを可能としました。また、タイヤの単体重量は14.5kgで、ワールドラリーカー用より1.9kgも軽量に仕上げています。

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今回のラリー・ポーランドのWRC2選手権に出場した27台におけるミシュラン・パートナー車両は7台でしたが、結果は新型「ミシュラン ラティテュード クロスS80」および「H90」を使用したシュコダ・モータースポーツのエサペッカ・ラッピ(シュコダ・ファビアR5)とポンタス・ティドマンド(シュコダ・ファビアR5)による1-2フィニッシュに。タイヤ競争が激しいWRC2選手権において見事な内容のデビューウィンを飾ったことで、ミシュランタイヤのパフォーマンスの高さを改めて印象づけました。

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2015年WRC(FIA世界ラリー選手権)第7戦ラリー・ポーランド

[最終結果]

  1. セバスチャン・オジェ(フランス) フォルクスワーゲン・ポロR WRC
  2. アンドレアス・ミケルセン(ノルウェー) フォルクスワーゲン・ポロR WRC
  3. オット・タナク(エストニア) フォード・フィエスタRS WRC
  4. ヤリ‐マティ・ラトバラ(フィンランド) フォルクスワーゲン・ポロR WRC
  5. ヘイデン・パッドン(ニュージーランド) ヒュンダイ i20 WRC
  6. ティエリー・ヌービル(ベルギー) ヒュンダイ i20 WRC
  7. クリス・ミーク(イギリス) シトロエン DS3 WRC
  8. ロバート・クビサ(ポーランド) フォード・フィエスタRS WRC
  9. マッズ・オストベルグ(ノルウェー) シトロエン DS3 WRC
  10. ダニエル・ソルド(スペイン) ヒュンダイ i20 WRC
  11. マーチン・プロコップ(チェコ) フォード・フィエスタRS WRC
  12. エサペッカ・ラッピ(フィンランド) シュコダ・ファビアR5(WRC2優勝)
  13. ポンタス・ティドマンド(スウェーデン) シュコダ・ファビアR5(WRC2)