【2015】

2015年7月29日

ソフトコンパウンドをメインに臨む世界最速の高速グラベル決戦

2015年WRC(FIA世界ラリー選手権)第8戦ラリー・フィンランド プレビュー

全13戦で争われる今年のWRCですが、シリーズはすでに後半戦に突入しました。そして迎える第8戦は北欧のラリー王国で開催されるラリー・フィンランド。数あるラリーイベントの中でも最も高いアベレージスピードで争われる高速グラベル決戦です。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_01.jpg※写真は2014年大会

  

開催地/ルート

■スタート:7月30日(木)/フィニッシュ:8月2日(日)

■スペシャルステージ:20本(320.00km)/総走行距離:1260.60km

  

森や平地に無数に点在する湖。その間を縫うようにして走る道が舞台となることから、このラリーは長年にわたって「1000湖ラリー」という名称で開催されていました。それが現在の「ラリー・フィンランド」に変わったのはワールドラリーカー元年である1997年のことです。もっとも、大会名は変わってもラリーの基本的な成り立ちは変わりなく、ホストタウンの役割も首都ヘルシンキから北へ270kmほどのところにあるユバスキラの町が一貫して務めています。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_02.jpg※写真は2014年大会

  

65回(年)目の開催となる今年のラリー・フィンランドですが、ユバスキラの街中に設定される2.27kmのコースで7月30日(木)の夜に行われるスーパーSSで幕を開けます。明くる7月31日(金)、競技はユバスキラの南西にあるヤムサという町を中心とするエリアで行われますが、途中にサービスは設けられておらず、各車はメカニックによるマシンの整備を受けることなくこの日の9本/合計158.43kmのステージをこなさねばならないというタフな設定となっています(ただしタイヤに関しては、車両装着および車載スペアのすべてを新品に入れ替えることができる機会が一度設けられています)。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_03.jpg※写真は2014年大会

  

8月1日(土)のデイ2は途中に30分間のサービスを入れながら8本/合計131.04kmのステージを実施。最終日の2日(日)は14.13kmの「Myhinpää」を2度走行してフィニッシュを迎えることになります。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_04.jpg※写真は2014年大会

  

なお、昨年大会では設定されなかったスペシャルステージ「Ouninpohja」が今大会では復活。そのダイナミックさと難しさから勇名を馳せるこのステージは、今大会では全長34.39kmのコースとして、デイ1においてSS4およびSS8として実施。今大会序盤の山場となるものと思われます。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_05.jpg※写真は2013年大会

  

  

  

路面/タイヤ

■ステージ路面:グラベル

■ワールドラリーカー用ミシュランWRC公式タイヤ:

  • ミシュラン LTXフォースS4(ソフトコンパウンド)
  • ミシュラン LTXフォースH4(ハードコンパウンド)

(以上、サイズ:205/65R15)

■ラリー中に使用できるタイヤ本数の上限:20本

  

ラリー・フィンランドのスペシャルステージの路面はすべてグラベルです。ただし、その特性は一様ではありません。針葉樹の森の中に切り開かれた林道の路面は土が踏み固められていてフラット。一方、平地の田園地帯を行く道の路面は砂質で柔らかです。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_06.jpgMICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_07.jpg※写真はともに2014年大会

  

ただし、いずれの路面にせよタイヤへの攻撃性は高くないことから、ミシュランはソフトコンパウンドのグラベルラリー用WRC公式タイヤ「ミシュラン LTXフォースS4」を今大会におけるプライマリータイヤ(主タイヤ)として、そしてハードコンパウンドの「ミシュラン LTXフォースH4」をもうひとつの選択肢として用意します。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_08.jpg※写真は2014年大会

  

具体的には、トップカテゴリーのワールドラリーカーでミシュランタイヤを使用する各車に対して、ソフトコンパウンドの「ミシュラン LTXフォースS4」を24本、ハードコンパウンドの「ミシュラン LTXフォースH4」を16本用意。今大会のラリー中に使用できるタイヤ本数の上限は20本であり、各車両のクルーは用意された合計40本のタイヤの中から、ステージ構成に対する判断や自らの戦略を踏まえてソフトコンパウンドとハードコンパウンドの配分を考え、実際に使用できる20本のタイヤを競技開始前に選ぶことになります。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_09.jpg※写真は2014年大会

  

なお、7月31日(金)のデイ1は車両装着(4本)+車載スペア(1本ないし2本)で計80km弱のステージ距離をこなさねばならない設定となっており、タイヤがさらされる条件の厳しさにおいては今シーズンのWRCの中でも屈指の局面となります。とりわけ、この日2回走行する先述の名物ステージ「Ouninpohja」は、34.39kmとコース長自体が長いうえに、硬く締まった路面が続く中でビッグジャンプを繰り返すことから、タイヤにとっては高い負荷が絶え間なくかかってくるタフなステージであり、ここではオプションタイヤ(別案タイヤ)として用意されるハードコンパウンドの「ミシュラン LTXフォースH4」を使用するクルーが多いものと目されます。

MICHELIN_2015_WRC_08_Finland_preview_10.jpg※写真は2013年大会