【2015】

2015年10月 5日

2本のステージが道路冠水等の影響によりキャンセルに。大荒れのツール・ド・コルスをラトバラ&ミシュランが制す!

2015年WRC(FIA世界ラリー選手権)第11戦ラリー・ド・フランス

■スタート:10月2日(金)/フィニッシュ:10月4日(日)
■スペシャルステージ:9本(332.73km)/総走行距離:984.68km
※SS2(43.69km)およびSS4(43.69km)はキャンセル
■ステージ路面:アスファルト/コンクリート

  

地中海に浮かぶコルシカ島での伝統の一戦「ツール・ド・コルス」が7年ぶりにWRCのフランス大会として開催されました。ラリーのスタート前夜、同島の山岳部は記録的な豪雨に襲われ、スペシャルステージやステージへのリエゾン(移動区間)として使用される予定であった道路の一部が冠水や土砂崩れなどに見舞われたため、2本のステージがキャンセルされる事態に。しかし、ラリーそのものは無事行われ、フォルクスワーゲン・モータースポーツのヤリ‐マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)が今季3勝目を飾る結果となりました。

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10月1日(木)のコルシカ島はすでに雨模様でしたが、ラリー前の公式テストセッションである「シェイクダウン」とスタートセレモニーにおける雨の降り方はあくまで穏やかでした。

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ところが、その晩から明け方にかけて、山岳部は掛け値なしの豪雨に見舞われ、一部の道路は冠水する事態に。また、至るところで土砂崩れが発生していました。

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とりわけ、今大会のSS2およびSS4として使用される予定だった「Casamozza- Ponte Leccia」のルートは各所で寸断されており、このステージに向かうリエゾンも至るところでダメージを受けていました。そのため、ラリーの主催者はSS2およびSS4の実施をキャンセルせざるを得ませんでした。

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今回のラリー・ド・フランス/ツール・ド・コルスは1本1本のスペシャルステージの距離を長く取り、その代わり、3日間のラリーで実施されるステージはわずか9本という設定となっていました。その中の2本のステージがキャンセルとなったことで、ラリーはステージ7本/計245.35kmのステージ距離で争われることになりました。

  

雨は上がっているもののウェットコンディションのもとで行われたSS1を制したのは、前戦のラリー・オーストラリアで3年連続チャンピオンを決めたセバスチャン・オジェ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)でした。ところが彼は次のSS3で何らかの理由によって右リアタイヤにスローパンクチャーを喫し、ステージ途中でのタイヤ交換を余儀なくされて大幅なタイムロスを喫してしまいました。

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そのSS3ではスタート順が遅かったドライバーが軒並み好タイムをマークしてきました。トップタイムを奪ったのはMスポーツ・フォードのエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタRS WRC)で、2番手は今季2度目のWRC参戦となったヒュンダイのテストドライバーのケビン・アッブリング(ヒュンダイ i20 WRC)と、フレッシュな顔ぶれが上位に。そしてエバンスは総合タイムでもトップにつけてデイ1を終えました。

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一方、すでに順位を大きく落としていたオジェにはさらなる災難が降りかかりました。SS3を終えて約75kmのリエゾンをこなして最終サービスに戻ろうという途上で、ゼッケン1のフォルクスワーゲン・ポロR WRCはギアシフトできない状態となってしまいストップ。オジェの母国イベント制覇は昨年大会に続いておあずけとなってしまいました。

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デイ2では天候こそ回復傾向にあったものの、大雨の影響が残る各スペシャルステージの路面は濡れている箇所がまだ多く、所々に大きな水たまりも残されているという状況でした。そうした中、アルザス地方で行われた昨年のラリー・ド・フランスを制しているラトバラがペースを上げ、この日2本行われたステージにおいて最速タイムと2番手タイムをそれぞれ記録。わずか2.0秒差ながらもエバンスをかわしてトップでデイ2を終えました。

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最終日のデイ3では3本のステージが予定どおり行われましたが、その1本目のSS7でペースが上がらなかったエバンスをラトバラは一気に突き放すことに成功。最終的には40秒を超えるリードを築き上げてフィニッシュし、今季3勝目をマークするとともに、2年連続となるラリー・ド・フランス優勝を果たしました。なお、ツール・ド・コルスにおいてフィンランド人ドライバーが勝利を挙げたのは1984年のマルク・アレン(ランチア・ラリー037)以来、31年ぶりのことでした。

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2位にはエバンスが入りました。最後はラトバラについていけなかったエバンスですが、後方から猛追してきたアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)はしっかりと退け、WRCにおける自己ベストリザルトを更新。ウェールズ地方出身のイギリス人ドライバーであるエバンスにとってはグラベルよりも経験値で劣る舗装路でも世界最高レベルの速さを持つことを証明しました。

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今回のラリー・ド・フランス/ツール・ド・コルスでは、デイ1の前夜から明け方にかけて豪雨に見舞われ、デイ2以降は降雨はほとんどなかったものの、ステージの路面には雨の影響が残り続けることになりました。そして1本1本のステージの距離が長いことから、ハードコンパウンドの「ミシュラン パイロットスポーツ H5」とソフトコンパウンドの「ミシュラン パイロットスポーツ S5」の選択が悩ましく、デイ2とデイ3ではハードコンパウンドとソフトコンパウンドを混ぜて装着するという手段に出るドライバーが何人も見受けられました。

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そうした難しいコンディションであっても、叩き出されてきたステージタイムは極めて速いものであり、これがデビュー2戦目であった「ミシュラン パイロットスポーツ H5」/「S5」の対応能力の高さ、懐の深さを実証した一戦となりました。

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2015年WRC(FIA世界ラリー選手権)第11戦ラリー・ド・フランス

[最終結果]

  1. ヤリ‐マティ・ラトバラ(フィンランド) フォルクスワーゲン・ポロR WRC
  2. エルフィン・エバンス(イギリス) フォード・フィエスタRS WRC
  3. アンドレアス・ミケルセン(ノルウェー) フォルクスワーゲン・ポロR WRC
  4. クリス・ミーク(イギリス) シトロエン DS3 WRC
  5. ヘイデン・パッドン(ニュージーランド) ヒュンダイ i20 WRC
  6. マッズ・オストベルグ(ノルウェー) シトロエン DS3 WRC
  7. ブライアン・ブフィエ(フランス) フォード・フィエスタRS WRC
  8. ダニエル・ソルド(スペイン) ヒュンダイ i20 WRC
  9. ステファン・サラザン(フランス) フォード・フィエスタRS WRC
  10. オット・タナク(エストニア) フォード・フィエスタRS WRC